税理士田中のトリセツ

新規にご依頼を頂く際に渡すようにします

お互いのミスマッチを防ぐために

先日の完成間際での中途解約を経験して予防線を張ることにしました。

田中会計は前職から完全に独立しており、血縁も無いので全くの別物です。ドンブリ勘定でボスの気分で決めていた料金体系を改めてしっかりと料金表も掲げていますし、できること・できないことも正直に謳っています。

にも関わらず…という事が多いので。。

前職のボスが完全に引退したことでスポットのお客さんからボス経由で僕のところに頻繁に電話がきます。

そもそも「電話お断り」でやらせて頂いてるのですが、前のボスが僕の電話番号を勝手に教えているのでホームページやブログを見ているはずもなく…なぜ電話お断りなのかという理由もご存知なさそうなので今年は我慢します(中には休日や夜間でも平気で電話をかけてくる人もいました…。割増の対象としますのでご注意ください。)

仕事のご依頼を頂けるのは心の底から嬉しいのですが…およそ半数が「他に税理士を知らない」、「あの先生から教えられたから」、というところです。

と、ここまで読む限り「田中って態度でかいな、生意気だな」と感じるかも知れません。

しかし、営業時間を掲げているのに夜や休みの日にまで電話が鳴り、受付け締め切ったけど前職のボスの紹介だし、客商売だと割り切って1年目は前の税理士と同じ値段(事業所得で3万円は今時あり得ません)で受けたにも関わらず、脱税行為を指摘しただけで完了直前でキャンセルされ、「お代は払うから資料を返してくれ」と言うので返しても代金の振り込みはまだありません。当初送ってきた資料も切手代が不足していて僕が郵便局まで出向いて不足分を支払っている…という、なんだかもうデタラメなことをされたわけですから厳しくもなります。二度とこんな目にあわないために。

こういった経緯があって、約25ページにわたる取扱説明書ができました。

説明書は読まないという人も多くいるかと思いますが、これを渡せば理論武装ができますので自分を守る盾となりますし、お客さんにも「こんなはずじゃなかった」という思いをさせずに済みます(税理士変更についても書いてあるのでお客さんの逃げ口もきちんと設定してあります)。

そうする事でお互いのミスマッチが防げると考えます。

今回は初版ですが、いろいろ経験するごとにホームページ同様改訂していきます。

安さを第一なら然るべきところへ

「税理士なんか必要ない」というのはYouTubeやネットを中心によく聞く言葉です。

自分で申告できるならもちろんその方が節約になりますので税理士に頼む必要はありません。自分で髪を切れるなら美容院に行く必要がないのと一緒です。

最近ではe-Taxも使いやすくなりましたし、安価なクラウド会計ソフトで申告書を作る事ができます。

とはいえ、それがめんどくさい、時間が無いという場合はお金を払って税理士に頼むことになります(無資格者が小遣い稼ぎに申告書を作っているという話を聞きますが、それはニセ税理士行為で罰せられます)。

その税理士費用を安くしたいのなら、ある程度規模の大きいところに行ってみるのが良いかもしれません。そういう所はスタッフ数も多く、パートやアルバイトに雑務を任せられるので人件費が安く抑えられるからおのずと代金も安くなるかと。

あとは金銭感覚が昭和のままの高齢の税理士のところに行くとか。前職の事務所がまさにそれでした。一部の大きな客、黒字体質の客からたくさん取って、他は決算手数料も年末調整も社長個人の申告もサービス。大口の客が「高い!」と言って離れたら従業員の人件費を下げて経営を維持する…昇給、賞与、社保、退職金が何も無いような有様で、働いてる側からしたらたまったものではありませんでした(このため半ばケンカ別れでした)。

こういう所でしたら、見えない誰かの犠牲の上に安価で申告を済ませることができます。

まるで途上国の人を薄給でコキ使って日本で安く売る。GUやユニクロスタイルの経営です。

物価が遥かに低い発展途上国ならそれでも喜ぶかもしれませんが、日本でそれをやられたら誰が一生懸命仕事しようという気になるでしょうか。

そう考えると、税理士も「安かろう悪かろう」です(高過ぎる税理士もいますので、料金表は必ず確認しましょう)。

同じ時間・同じお金を使うなら、自分に合ったところで使おう。

人間に与えられた時間には限りがあります。

その限られた時間の中で手にする事ができるお金も限りがあります。

だったら使って気分が良くなる所に費やしたいものです。

どんなに有名な店でも店員の態度が悪かったら二度と行くもんかと思います。

写真だけで判断して現物が来たら残念だった…と損な思いをしたこともあるかと思います。

税理士についても同じかなと。

事業所得でしたら最低でも5万円〜という所がほとんどだと思います。決して安くないお金を払うのですから、相手をよく知らないうちから「お願いします」と言ってしまうのは大変危険です。

税理士の代金は寿司屋のように回転してるか否かで値段が判るものではないので。

頑張って稼いだら税金が増えます。子供が就職するなどして扶養家族から抜けたらその分税金が増えます。そこに税理士費用まで高くなったら…釈然としないでしょう。

溜飲の下がらぬ思いをする前に、事前に下調べはしておきましょう。