最初の決心

9月に入り、令和5年の税理士試験の講座が始まりました。

今回初めてこの世界に挑む人、何度目かの挑戦の人、それぞれ決意新たに勉強を始めていることと思います。

さて、その決意・決心はどのようなものでしょうか?

吉田松陰の考え方が好きです。

事の始まり

なんでも「最初の決心」というものが一番重要だと吉田松陰は言い残しています。これがどこまでもついてまわるからだと。

家業を継ぐため、国家資格を取ろうと思って、税務に興味がある、金持ちになれそう、何となく…人それぞれ理由があることと思います。

僕の場合は、歳下の友達が大学に通いつつ大原にも通ってるのが偉いなぁと感化されたことと大原のパンフを見て金持ちになれると書かれていたのが理由です(不純な動機)。

吉田松陰は「名誉や利益のために始めたことは、やればやるほど欲が透けて見えてきてしまって、いくら豊かな知識や素晴らしい言葉で飾ってもごまかし切れなくなる。」と言っています。

実際、欲にまみれていた僕は18年も費やしましたので真理であると言えるでしょう。

事を始めるのに大切なことは、単純に心の底から「この道を極めたい」と叫ぶことができるかどうか。それだけだとも言っています。

時間はかかったけれど僕が税理士になれたのは、昔からブレなかった「人の役に立つ仕事をしたい」という思いがあったからかなと。税務で役に立つ道を選んだことで貫けたのかなと思っています。

シーズン初めに振り返る

思うような結果を出せなかったときは決心が鈍るもの。僕も二度ほど本気で諦めようとしたことがありましたし、税理士になる人よりも諦めて去っていく人の方が圧倒的に多いのがこの世界です。親が税理士だからといって確実に子も税理士になれるわけではありません。実際に跡継ぎがなかなか合格しないという事務所をいくつも知っています。

合格が遠いのは「最初の決心」が弱いからかなと。

興味も無いのに家業だからと始めてみたり、僕みたいに私利私欲で始めると陥りやすい罠です。

続けていくうちに火がつくこともありますが、生半可な気持ちで合格できる試験ではないので、決心がずれていると貴重な時間と高い授業料がムダになってしまいます。

シーズン初めの今こそ、何で自分は勉強しているのか?どんな税理士になりたいのか?どんな仕事をしたいのか?

スタート地点とゴール地点を明確に想像しましょう。

ゴール地点が定まればあとは行くのみ。迷子になることもありませんから。