IT化=効率化とも言い切れない

ペーパーレス100%はいかがなものか?

前職の事務所はボスが70代後半の老人ということやその身内ばかりだったこともあって、とにかく「変わりたくない」という人間しかいない事務所でした。

電子申告すらゼロ。平成中期から何ら変わっていないアナログな事務所でした。

そのくせ紙が増えるとボスが酔った勢いで返却書類までシュレッダーにかける始末(事務所の物置に箱でビールを常備し、17時過ぎると飲み始めるような人間でした)。

無駄に場所を取るので独立してからはスキャナーを導入しペーパーレス化を推進しています。

が、なんでもかんでもPDFでパソコンやクラウドに保存するだけというのもどうかなと。

とっさのときは紙が一番

頻度は少ないですしあまり来てほしくないですが、時には税務署や市役所から電話が来ます。電子申告したもののないようについてのおたずねです。

その時にパソコンなりタブレットなりを開いていれば良いといえば良いのですが、こういうとっさの出来事の時は僕は紙に手が行ってしまいます。

関与先ごとにファイルを分けているのですぐ目に入ります。

一方でデジタル化したものだとフォルダ分けしているとはいえ居並ぶファイルから探さなければなりません。

そうこうしている間に紙なら開けてしまいます(僕がペーパーレスに不慣れなだけかもしれませんが)。

さらに、口頭で済まない案件で書き込みをしたい場合。

タブレットならPDF viewerというアプリからクラウドに入って行けばApple pencilでスキャナー保存したデータに書き込みが出来るのですが、ちょっと相性が微妙だなと思うときもあるのでとっさに何か書き込みたい時には不向きです。

申告書控えを紙で保存するのは場所をとるので嫌なのですが、直近の申告書はやむを得ないかなと。

時短のための効率化なら場合によってはアナログがデジタルに勝ることもありますので。

最後はアナログが強いということを忘れずに

デジタル化、IT化、今をときめく最先端技術なので使ってみたくなるものですが、電気が止まった途端使い物にならなくなります。

今回の豪雪で停電になった地域もありますし、毎年どこかで大きな災害がある「大災害時代」でもあります。

最近ではキャンプ需要もあって太陽光パネルと蓄電池を常備している家庭も増えてきましたが、いちいち充電しなきゃ使えない物が多過ぎます。

スマホを充電して、音楽を聴くにもイヤホンが充電式になって、腕時計も充電が必要なものを着けている人が増えました。

便利ですが、いちいちバッテリー残を気にしていなければなりません。

キャッシュレス化が一気に進んで現金を持ち歩かない人も現れましたが、スマホの電池が切れたら買い物できません。

やはり万が一のために紙幣・硬貨を幾らか持っていた方が良いでしょう。

僕はガジェットが増えるのが嫌な性分なのでスマホしか持ち歩いていません。時計はアナログ時計が好きですし、外で音楽は聴きませんので。

まとめ

IT化は断捨離にはうってつけだと思います。紙が嵩張るのを防げますし、リアルでめんどくさい人付き合いをせずともSNSで趣味趣向が合う人を選んでうっすら付き合えます。

それで良ければいいですが、やはりアナログとデジタルの共存が一番効率的ではないかなと。