ソロのススメ

僕は団体行動が昔から苦手で超絶人見知りな性分です。群れない、媚びない、期待しない。そんな冷めたキャラクターでした。小学生の頃から。

ソロキャンプセット。まだ寝るのは車中泊です。

なのですが、どういったわけか、営業で事務所に来る人の対応をしていると誰も僕の性格を信じてくれません。

法人を設立したら週に2〜3人は何かしらの営業マンが訪問してくるのですが、皆さん揃いも揃って「話しやすい」「また遊びに来ても良いですか?(仕事で来たんじゃないのか?)」と言って帰っていきます。そして若干名、本当に後日遊びに来やがりました(心当たりがある方、アナタですよ?)。

まぁ、およそ税理士事務所っぽくない、税理士っぽくないスタンスでやってるので…その辺りを皆さん口を揃えて言います。因みにパターの練習がテレビ画面でできるEXPUTTが一番人気です。

誰とでもフェアに接する

僕は基本的に丁寧に人と接することを心掛けていますが、ご機嫌を取ろうとかではありません。相手によってコロコロ態度が変わる人を見てきましたがああいうのがカッコ悪いなぁと思っているからです。

だから関与先の社長でも事務員さんでも掃除のおばちゃんでも同じ態度や言葉遣いで接しています(失礼な態度をされたらこちらもぶっきらぼうになりますが)。

それゆえに僕もお客様には「先生と呼ばないで」とお伝えしています。これはお客様ばかりでなく時々相談が来る税理士受験生であってもです。

税理士というとまぁまぁ社会的地位とか社会的信用があるのか、ずいぶんかしこまった態度になる人がいます。少しは認めてもらえているのかなと捉えれば嬉しいものですが、資格の有無や年齢差だけでそういった態度をされると何か壁を作られているようで寂しくもあります。

ひとりだからこそ身に付いたスキル

人は群れると気が大きくなります。ヤンキーとか暴走族とかのアレです。彼らも一人では静かなもので、以前、バイクで信号待ちをしていたら後ろからいかにもな爆音バイクの子が来て、横付け&ガン見してくるので「絡まれたら嫌だなぁ」と思っていましたが、たまたま同じ方向だったのでその子に付いていく感じになり、バイクの性能はこちらの方が上だったので…チラチラこっちを見てきたと思ったら一目散に走り去ってしまいました。アメリカンのバイクだったので革ジャン+革パン+ブーツ+スモークシールドの黒メット…という出立ちだったとはいえ、そんなこともあるんだなぁと意外に思った次第です。

それはさておき、ひとりで行動していると当然ひとりで全てやらなきゃいけないので丁寧に接した方が何かと物事がスムーズに運びます。

「旅の恥はかき捨て」の意を履き違えてやりたい放題の無礼講というのは良くありません。

つまり一期一会を大切にする。そういう心掛けが様々な良いモノを引き寄せます。

例えば、出先でお腹が空いた時、スマホで検索すれば簡単に高評価の店が出てきますが、そうではなくて通りかかった人に聞いてみる。その時に「おい!美味い店教えろや!」などと言う人はいないでしょう。間違いなく丁寧に訊ねるはずです。

それがコミュニケーションの第一歩かなと。

期待しない生き方

最初に述べたとおり、僕は団体行動が苦手でかなりの人見知りです。だから友達も少ないし女性からも全くモテません。

こんな人間なので趣味も一人でフラフラしたりソロキャンプに手を出したり、とにかくソロ活動ばかりなのですが、どういったわけか有り難いことに人の縁には恵まれています。

自分からは超腹をくくらないと誘えないのですが、有り難いことに呑みに誘ってもらえたりJリーグ観戦に誘ってもらえたり、馴染みの店に行けば良くしてもらえたり…あとは女性から誘われたら我が人生に一片の悔いもありません。

僕の学生時代を知る人は人見知りを信じてくれますが、社会人になってから知り合った人にはなかなか信じてもらえません。

まぁ、好き好んでボッチでいるわけではなくて性格上こうなってしまって、そんな自分が嫌で…というのがあったのでそれを否定して頂けるのは嬉しいものですが。

ひとりだからこそ誰かに頼らなければ生きていけないし、そのためには丁寧に接するしかないし…そんなネガティブ過ぎる性分が今のご縁を引き寄せたのかなぁと。

矛盾した性格のようですが、こういった人脈に恵まれたのは「過度に期待しない」ようにしているからです。

例えば、配偶者だったり恋人だったり友達だったり…縁が深くなるほどそれまで許せていたものが許せなくなるものです。なのに期待してしまうから思い通りにならないと裏切られたと感じてイラッとしてしまう。期待と絶望は表裏一体です。

だから最初から過度に期待しない。その結果が「ひとり」という選択肢になるわけです。

自分はひとりだと思えばうまくいかなくても「そんなもんだよな」と存外すんなり受け入れられます。だからこそその人との短い時間は丁寧に接しようと思えます(短時間で嫌なヤツだと思われたら本当に嫌な人間なので…)。

おわりに

普通に生活していると「ひとり」になる時間はあまり取れないのかも知れません。家族があって、職場に同僚がいて、プライベートにもパートナーや仲間がいるのが「普通」なのでしょうから。

それでも1時間だけでもひとりの時間を作って飲み屋に行ったりカフェに行ったりしてみる。自分の知らない人しかいない所にひとりで行ってみてゼロベースで丁寧に接してみると良いものです。