「ひとり」ということ

火の相手をしているときはとてもリラックスします。

ひとりの時間が好きです。

もちろん、気の合うと一緒にいる時間も好きです。念のため。

性分なのか、他人といる時は相手の立場に寄せて話すようにしているので、年がら年中誰かと一緒にいたらさすがに疲れてしまいます。

これは僕なりの処世術なのですが、なるべく頭ごなしに否定しないようにしていて、いささか無謀であっても本人がやると決めたなら肯定して背中を押すように心掛けています(一丁前に人様の決断を否定できるほどの力量は無いので)。もちろん、明らかによろしくないぞと思う場合は配慮した上で指摘しますが。

友人曰く、そういうおせっかいが疲れるのだと。

おせっかいというか、単にガツンと言えないチキン野郎なだけだったりしますが。価格交渉とかも苦手ですし。

ともあれ、そういった性分のためか、時々ひとりで出掛けたくなります。

誰にも干渉されない居心地の良い空間を求めて。

その手段がソロキャンプだったり個人経営の小さなカフェだったりするわけです。

何にでも「穴場」を探してひとりになってみると、純粋に自分勝手になれます。比べたり比べられたりすることもないから気楽で、そういう状態でいると「まぁ良いか」とサクッと割り切れます。

僕は人前だとどうしても「しっかりしないと…」と他人に迷惑をかけたり乱したりしないように身構えてしまうので。

ひとりだけの場なら失敗も経験を得たと躊躇なくプラスに変換出来ることに気付いてからは、ちゃんとひとりの時間も作るようにしています。

偶然見つけた洒落たカフェに行ってみたら店員さんがよろしくなくてハズレだったとか、焚き火の火おこしがうまくいかずバーナーで楽をしたとか、深夜のジムで清々トレーニングするつもりが思いのほか筋力が無かった事を痛感したとか…かっこ悪い姿もひとりなら恥ずかしくありません。

税理士試験に関しては、何かにつけて名前が出てしまうので合否や学内ランキングで一喜一憂がありストレスにもなりますが、僕は比較的すんなり合格できた科目は通信コースでした。

視聴ブースでは隣の人が税理士の受験生とは限らないので、どこの誰かも関係ないし「定例試験の点数どうだった?」と比較されることもなければ「仕事で全然勉強できなくて…」とか言ってたくせに良い点を取る、テス勉あるあるの騙し討ちに遭うこともありません。

当時は今ほどネットが発達していなかったので講義のビデオテープやDVDレンタルでしたが、それを観た後に電話で講師に質問するというやり方がまさに「ひとり」受験生だったなと。

しょっちゅう質問していたので映像で講義している東京の水道橋本校の先生に覚えられて、先生の方からも気に掛けて電話をしてきてくれるくらいになっていました。

やり方は人それぞれですが、僕の所に相談に来る方は似た境遇の人が多いなぁという印象がありますので、何か新しい「ひとり」を体験してみてはいかがでしょうか?

ちなみに僕は「ひとり呑み」に憧れているのですが、どういうわけかお酒に関してはひとりだと寂しくてできません(笑)