リスクを取らない人
久しぶりに長年お世話になった大原に行った時のことです。
僕が講義に通っていた頃に比べて受講生が激減していました。
昼間の学生が少ないのは少子化の影響があるのだろうと思いますが、本科生や社会人受講生の減り方に驚きました。
ラクする事が大事という風潮
去年の税理士の受験者数がとうとう3万人を割ったというような話を聞きました。
正確なところは知りませんが。僕が税理士を志した頃は倍近く、簿記論だけでも1万人とかいたような気がします。
ここまで減少している要因は税理士という職業に魅力が無い、そのくせ試験は大変。そんなところでしょうか。
僕はむしろ税理士はこれからブルーオーシャンだと思っています。なので受験者が減っているのは好都合です。
税理士のみならず、今の世の中はリスクを取らない、取りたがらない人間がとても多いように感じます。
失敗を恐れてるのか、すぐに報われないことが嫌なのか、ラクしたいだけなのか…未来を見据えて動くのではなく、今この時が楽しいということを重視しているのでしょうか。
格差は広がる
断言しますが、リスクを取らなければ成功はありません。いくつもの失敗を経験し、そこから学び、コツコツと成功に向かうのです。
初心者が一気に成功までワープする事はあり得ません。たまたま買った宝くじで一等が当たった…という事はあるかもしれませんが。
もちろん、価値観は人それぞれです。
ワクワクや臨場感が大切だと思う人なら、リスクを取ってでも行動するでしょう。絶叫マシーンに乗るとか、サクッと大きな決断をするとかです。
一方で安全が大切だと思う人ならリスクは取らず、回避する事を考えるでしょう。
そして安全第一でいながらも技術やサービスの進化でラクできる世の中になりました。
今後も「いかにラクできるか」という流れはかわらないでしょう。
つまり、リスクを取らなくても生きていける訳です。
ただね…
この流れに飲まれると確実にバカになります。
すでにリスクを取りたがらない人が多数います。ほとんどの人がと言っても過言じゃないでしょう。
その方がラクだから。
そうして堕落していきます。
よく見てみてください。「一般的に」「常識」のハードルが下がっているように見えませんか?
見える人は少しの努力でこの大多数を簡単にブチ抜けます。
見えない人は…見事に飲まれてます。日々ラクでしょう?とりあえず我慢して働いて、家に帰ったら酒飲むかテレビ見るかして風呂入って寝るだけですから。それを1ヶ月続ければ、とりあえず今は安定的にお金が入ってきますから。
でもね、それをやった上でさらに行動してる人がいるんですよ。
束の間の安定的な収入は当たり前じゃない事を知りましょう。
今回のようなコロナウイルスで仕事に行けなくなる可能性もあります。
それがもたらす景気の低迷で既に夏のボーナスが出ない職種もあります(東京の某有名ホテルはコロナでキャンセル3千人、ボーナス無しになったそうです)。
ほら、当たり前じゃないでしょう?
これに気付いて、学び、動かないと、歳とって体が言う事をきかなくなってきた頃に「格差」というしっぺ返しがきます。
リスクを取るということ
今、当たり前のように使っている物のほとんどが1000年前には無かった物です。
人間が空を飛んだり、宇宙に行ったり、遠くの人と話せたり、ポチるだけで買い物できたり…すべて1000年前、100年前でさえ夢物語だったでしょう。初めて提唱した人はさぞバカにされたでしょう。
確証が無い1をゼロから作った人がいた訳です。
同じようにバカにされながらも賛同し、広めたた人もいた訳です。
そっち側の人間になりましょう。文化的生活を送りながら生き延びたければ。
ハードルの低い常識に囚われず、自ら情報を掴みに行く姿勢を持てば色々見えてきますし、見えればリスクを取ってでも動けるようになります。
そういう意識を持ってみてはいかがでしょう。