自分のしんどい経験が誰かの救いになることもあるのかもしれない

誰よりも多く不合格通知を受け取った税理士がここにいます。

今年の税理士試験まであと2ヶ月ほど。ものすごく頑張っていて、だけど悩まれている受験生を見ていると当時を思い出します。

校内では常にトップ。でも落ちまくった受験時代。

僕の受験生時代のダメっぷりはこれまでも度々ブログでお伝えしてきましたが、それを見て元気が出たという感想を頂くことが時々あります。

「こんなヤツでも税理士になれるなら自分も…」と上を向いて頂けたなら僕の黒歴史を惜しみなく暴露している甲斐があるというものです。

この時期は、仕事が終わったらそのまま大原に行き、21時の閉館まで勉強して、帰宅するのは22時半。風呂に入って軽く夕飯を食べて深夜1〜2時まで勉強していました。

僕は朝早く起きて勉強するというのがどうしても出来なかったので100%夜型派。今でもそれは変わりません。朝活とか無理です。

よく「朝型の方が良い」、「脳は起きて2時間以内が一番定着する」といいますが、何度トライしても僕の場合は脳がなかなか起きなくて机に向かってもぼんやりするだけでダメでした(そういうことができないから落ち続けたのかも知れませんが)。

とはいえ、その夜型でも大原では圧倒的に結果を出せていたので「自分にはできる!受かる!」と、合格する気だけは満々。

ところが、手ごたえもあったし自信もあったのに冒頭のようなA判定で不合格…という経験を何回もしました。A判定3回取ったら合格にしてくれよとボヤいたものです。

絶対合格していると思ったので次の科目を履修していたのに、4ヶ月経って不合格通知が届いて正月休みはブランクの挽回でずっと勉強…そんな年末年始でした。

浮ついてる世間を恨めしく見ながら事務所にひとり籠もって勉強…惨めな思いとそれ程までに高みを目指しているという誇りが入り混じる複雑な感覚を抱えて。

挫折できたらどれほど楽だろうと何度も思った

やらなきゃいけないことはいっぱいあるけど、3月決算の繁忙期や残り2ヶ月しかないという焦り…そういった精神状態から時に勉強が手につかない日もあります。

模試の点数が伸び悩んでいて、今のやり方で良いのか?僕もそれは直前まで悩みましたし、何年やっても同じように悩んだものです。

悩んだ挙句、「今日はなんだかヤル気になれないなぁ…」という日も。直前期ほどこういう状況に陥っていました。

それでも日々のタスクをこなしていかなければ、ここでサボったら挽回するのは難しい。でも常にプレッシャーが付きまとうし、この大変さをなかなか周りに理解してもらえずストレスはピーク。

そんな時は建物の中ではなく外で理論暗記をして気分転換していました。季節的に暑いですが、港に車を停めて理論暗記をしていた時はたまたま海風が心地よく「あ、これ良いかも」なんて思ったものです。

それでも気分が晴れず、どうにも勉強がイヤになったことがあって、大原に向かったはずが静岡を飛び出して山梨の八ヶ岳に向かっていたことが一回だけありました。

計画が狂うな…という思いもあったけど「どうせこんな状態じゃダメだ」と言い訳をしながらでしたが、一日潰したからには…と火がついて結果的に良いリフレッシュになったのを今でも覚えています。

サボってしまった時でも「合格する」という気持ちはブレなかったので、その日は諦めても目標達成は諦めませんでした。

某、元熱血テニスプレーヤーが「諦めていいよ。諦めなければ」という不思議なことを言ってましたが、こういうことなのかなと。

結果が出ないのに諦めなかったのは、これを投げ出したらその後の人生もチョット嫌なことがあればすぐ投げ出すようになりそうで、そんなのかっこ悪いし人生詰むな…と思ったから。

これをやり遂げたら、その時の自分なら何だってやれるはず!今日一日のタスクを完遂できたオレはかっこいい!などと思いながらどうにかこうにかテンションを保っていました。

おわりに

色んな人から「努力のしかたを間違ってる」と言われてきましたが、そう言う人のアドバイスは僕にはことごとく合いませんでした。

合格するまで「簿記論は個別問題もやる」「理論は書いて覚える」でした。

これを周りは時間の無駄だと一蹴しましたが、どうにも「あと一歩」届かないことが何年も続いてたどり着いた僕なりのやり方です。

税理士試験は根性論の部分が大きな試験ですが、それはどれたけ勉強したかという量的な根性よりもどれだけ税理士になる本気度が高いかという部分での根性だったなと。今ではそう思います。

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