社長の身に何かあったらどうするか

ひとり税理士として生きていくと決めた時から考え続けていることの中のひとつに「自分が倒れたら…」があります。

税理士事務所は当たり前ですが税理士がいなければ営業できません。そしてさらにひとりとなると全ての事をひとりでやらなければなりません。

おちおち風邪もひけないわけです。

健康には最新の注意を払う。それくらいしか未だ答えを出せていないというのが実際のところ。

そんな中、昨日訃報が届きました。

同じ日に税理士登録した仲間の父親(税理士)が急逝したとの事。

娘の税理士登録からたった3ヶ月…。事務所的には不幸中の幸いなのでしょうが、その娘さんからしてみたらいきなり大きなプレッシャーを背負わされてしまったわけです。

もちろん、無資格ながらも大ベテランの番頭さんがいるようですし、人数のいる事務所なので、事務所の業務が滞る事はないでしょう。

しかし、資格取得に専念しており、ようやく実務にどっぷり携われることとなった矢先に…ということですから、当の本人には重圧でしかないでしょう。

20代ながら僕と違って短期間で結果を出せる方なので、きっとうまくやれると思いますが。

改めて人生に「まさか」はある。と思わされました。

ひとり税理士のきっかけを与えてくれた、ひとり税理士の先駆者である井ノ上先生も、昨年、自転車で貰い事故をして3ヶ月近くの入院を余儀なくされる重傷を負いました。

元々IT化、効率化の最先端を行く方なので病室で仕事やセミナーをされていましたが、そういう事を考え、スキルを身につけなければいけません。

思えば税理士受験生の頃も、試験の直前期に病気や怪我にならないようにだとか、万が一避難生活を余儀なくされた時はどこで勉強できるか、そもそも試験会場まで行けるのかなどとある種の神経質になって想像したこともありました。

「まさか」はある。

もし税理士業ができない事態になったらどうやって食べていくか。

そんな事も考えて、いざという時の足しになるような収入源の構築を目指して動いているものの、時間との戦いでもあるわけです。

経営は常にリスクと隣り合わせ。勤め人の時には味わえないやりがいはありますが、現実は常に直視しなければなりません。

自分のせいでお客さんに不利益を生じさせないよう、自分が露頭に迷うことがないよう、今のうちから考えた行動を…難儀ではありますが…。