いよいよ税理士試験です。

明日、8月8日からいよいよ税理士試験が始まります。

受験生は今さら僕のブログを見ている場合ではないのですが、ちょっと僕の受験のことを改めてお話ししようと思います。

いつかの試験会場。

最初の何年かは記念受験でした。

当時、仲が良かった人の影響を受けただけで税理士がどんな仕事をするのかも知らずに始めた税理士試験。ただ高みを目指しているんだという漠然とし過ぎた自己満足だけの向上心でいっちょ前にド緊張していたのを覚えています。

いざ試験が始まったら文字通り頭の中が真っ白になって何もできず、ペンを持つ手が全く動かなくて「分かる問題からやろう!」と探しても焦るばかりで、どこから手をつければ良いか分かりませんでした。そのくせ途中退出は恥ずかしくてできなくて、ほぼ白紙のまま2時間座ってるだけの情けないデビューでした。

そこから何年か似たようなことを繰り返して少しずつ…本当に少しずつ成績が上がってきて、何年もかけてD→C→B→Aと不合格通知の判定が上がっていきました(当時は点数ではなくてアルファベット判定)が、足掛け18年もかかっていました。

税理士試験は結果が全ての世界なので、全国模試や学内でトップを取ってもその努力は合格通知を手にしないと全て水の泡になります。「頑張ったけどダメでした」は認めてもらえません。前職の税理士事務所では上司はもちろん受験すらしていない平社員にすら馬鹿にされたものです。

やれどもやれども思うような結果を得られず、不合格となると「あ、やっぱり落ちた?」「努力のしかたを間違えてるんだよ」「向いてないんだよ」という言葉がちらほらあったことを記憶しています。

聖人君子ではないのでいちいち腹を立てては「必ず見返してやる!」と息巻いているものの「頑張ってるのに、まだまだ壁があるのか…」と、とにかく心が疲労困憊の状態でした。不甲斐なさを痛感して折れた心がさらに折れ、不貞腐れ、もともと無い自己肯定感がさらに無くなっていきました。

そういう態度の僕を見て、周りの人は「向いていない」と言ったのだろうと今では分かるようになりましたが、当時の僕は当時なりに必死でした。

トントン拍子で合格していく人を何人も見送って、後から来た人にも追い越され、僕がこの世界に入った時にはまだランドセルを背負っていたような年頃の人と同じ日に税理士バッジを受け取って、税理士になってからも良かれと思ってやったことが裏目に出るなど、自分にガッカリすることばかりです。

そんな僕でさえ税理士になったのだから、明日からの試験を前に食事も喉を通らない人、夜寝付けない人、不安や重圧で他人に優しくなれない人…大丈夫です。そうなってしまうのは全力で本気の証拠ですから。

僕の受験生時代は今よりずっと酷くて「ああするべきだったのに、こうするべきだったのに、何でいつも何やってもダメなんだ…」と自分を責めていました。

今はずいぶん良くなって「ダメな自分ができた!すごい!」と思えつつありますが、受験生の時にもっと「やるだけやった!」と自己満足できていたらもしかしたらもっと早く合格できていたのかも知れないなと思います。

当時の僕も含めてなかなか思い通りに行かない人はとかく学校の講師やすでに合格した人にアドバイスを求めがちです。でもそれはその人だからできた事なのであって受験の向き合い方は100人100色です。今までやってきたやり方こそが「ここまでやってこられた」やり方とも言えると思います。

とにかく無事に受験会場の席にたどり着くこと。あとは終わった後の酒盛りやお盆休みのバカンスのことを考えていればオッケー。自分より出来なさそうな人を9人見繕っておけば上位10%の合格ライン。

そういう心持ちで悪あがきしていましたが、それなりに効果を感じられましたのでお試しになってみてください。

とにかくご安全に、いってらっしゃい!!