電子帳簿保存法、つまりどーすんの?

会社経営者や個人事業主を悩ませている消費税のインボイス。いよいよ今年の10月からスタートするので残り一ヶ月を切りました。

それの双璧を成す謎の「電子帳簿保存法」。

なんとなく分かってるのは「紙で保存しちゃいけないらしい」「ペーパーレス化しなきゃいけないらしい」くらいだと思います。

国税庁サイトより引用。

電子帳簿保存法を調べてみた方は、こんな図を見たことあるのではないでしょうか。

ただ、こんな図解を見たからと言って「じゃあウチの会社はどうするの?」「紙のままじゃダメなの?」ってなるわけです。

結論、条件付きで紙のままでOK!

「条件って何だよ?」とお思いかと存じますが、それは後々ご説明いたします。

まず、この電子帳簿保存法の対象になるものはなんぞや?となるわけですが、

  • アマゾンなどで買い物した時のPDFの請求書や領収書
  • メールにPDF添付などでもらった請求書など
  • キャッシュレス決済の支払履歴のスクショなど

といった電子取引で得た紙じゃない領収書や請求書が対象です。

つまり、ぶっちゃけ「紙で貰った請求書や領収書は紙のまま保存してれば良い」わけです。

で、じゃあPDFなどのデータでもらったものはどうするのか?

データでもらったものはデータで保存しなさいよというのがこれまでのお達しだったわけですが、ここで「条件付きで…」ということになります。

紙のまま保存するための条件

まず、2024年1月からは上記の電子取引はデータ保存が強制される予定でした。

が、今まで紙媒体だけで管理していたのをお国が仰るままにデータで管理するとなると、これまではプリントアウトして済ませていたのに管理ソフトを導入しなければいけなくなったり余計な負担が増します。

それは大変だよ…お金もないよ…という場合には、事務処理規定というものを備え付けておく。そうすれば紙で保存しておくのもOKです。

この事務処理規定のうち「電子取引に関するもの」を使います。

要は電子取引でもらったPDF等の請求書や領収書を誰が責任を持って管理するのか、どのように管理するのか、訂正や削除を禁止するなどといったことを明確にしておくというものです。

この事務処理規定を備えておいて、あとパソコンの中なりスマホなりクラウドなりUSBメモリなりに原本が残っていれば(PDFの領収書は自分で管理しておくためにもファイル名に日付・相手先・金額を付しておきましょう)、それをプリントアウトしたものを他の紙の領収書などと一緒に保管しておけばOKです。

Amazonなどの場合は自身のアカウントの購入履歴から請求書が見られます。Amazonが管理してくれていて改ざんの余地が無いので、いざ税務調査が入ったらその履歴も見せてあげれば良いでしょう。

キャッシュレス決済の場合も例えばPayPayでしたら支払履歴の金額の右に小さな虫メガネのマークがあります。そこをタップすれば、いつ・誰に・いくら支払ったのか、決済番号も付されているので、自分で改ざんすることなんかできません。

そういったところで保存要件は満たされるでしょう。

おわりに

電子帳簿保存法をネットで調べると、ほとんどがIT会社発の情報なのでデメリットばかり主張して管理ソフトを買わせたいんだろうなぁと感じます。

ペーパーレス化を徹底したい、ITに強い、そういう方なら電子帳簿保存法を推進したら良いと思いますが、今日この瞬間も手書きの伝票や紙の請求書、領収書を使っている人は大勢います。

デジタル化しようにも入り口がめんどくさいのでそれで嫌になってしまう人もいるでしょう。

あくまで2023年9月時点でのことなので今後また改正されるかも知れませんが、現状では事務処理規定のサンプルを国税庁からダウンロードして加工する。PDFの原本はパソコン等のどこかにデータで残っている。

そうすれば今までどおり変わらず紙のままの保存で良い。ということになります。

税理士

次の記事

憧れ力