試験中の苦難
刻一刻と今年の税理士試験が迫っています。
昨日、すでに試験は全て終え、登録待ちという人と会った時にそれぞれの税理士試験の時の話になりました。
僕なんかは18回も試験を受けたのでネタはけっこうあります。
- 前夜まったく眠れない
- 初受験の時、仲間と相部屋にしてしまったために前夜祭になった
- 開場待ちの時に無駄にテンション高いのがいてウザ過ぎる
- 問題を開いたとたんあたまが真っ白になって数分動けなかった
- 問題を何回読み直しても頭に入ってこない
- 緊張で吐き気が止まらない(かと言って吐くわけでもない)
- 隣のおじさんがウンウン呻いてて気が散る
- 電卓壊れるんじゃないかってくらいバチンバチン叩く人が近くにいた
- 東京会場で電車が止まってた
などなど、色々なことがありました。
周りの人がみんな自分よりできそうに見えて、一度たりとも「ヨシ!合格確実!」などと思った事はありません。
正直、「あ、アレで合格なんだ?」という感じです。
とはいえ、試験が修理して「やり切った!」と清々しい気分で出て来れた。自信云々ではなく、やり切った、出し切ったと思えた時に合格したものです(もちろん、出し切ったけど不合格だったこともありますが)。
試験日の心がけ
人の何倍も不合格回数が多いので参考にならないかも知れせんが、それでも結果は出しました。
僕は、当時の大原の先生から教わったことで、「自分よりできなさそうな人を9人見つけなさい」という事を心の中で徹底していました。
合格できるのは上位10%。10人に1人です。
だから、できなさそうな人間を探していました。
開始前からはしゃいでる人間はほぼ記念受験です(中には天才肌で自信満々な人もいるかも知れませんが)。そういう人間を中心に勝手に選んでいました。
後は…緊張したり気分が悪くなるのは自然な事だ。と。
本気で一年頑張ってきたからこそ、たった2時間のテストでその一年の価値が決まってしまうから緊張するわけです。
気分も悪くなってコンディション最悪でしたが、努力の量と緊張感は比例しているのではないかなと思います。
落ちる人間の一定数は試験前から決まってる
当たり前といえば当たり前ですが、そんなもんです。
記念受験とか言ってる人以外でも、話したり行動を見たりしてると「あぁ、この人は受からないな。」という人が分かります(自分が何度も落ちてきたので)。
- 試験があるのに結婚した
- 試験前に婚活の話ばかりしてる
- 試験前に新車(趣味性の高い車種)を買っている
- 授業に出ない
- ブラック事務所に居座り続けている
など。
もちろん人それぞれ考え方が違いますが、税理士を目指していながら10年やって1科目も合格せず、5月のこれから大変になる頃に新車を買ってヘラヘラしてて、後継者のはずなのに合格しないまま結婚して…
およそこのような人間が合格するとは思えません。
一方で、短期間で合格して登録待ちの仲間は、そんな傾向の後継者の後見役として期待されてて、その期待に応えました。しかるべき給料も得ているのに「税理士バッジが付くまではまだまだ」と、受験生時代からのワンルームに「授業部屋」と称して己を戒めています。
そんな彼はすでにセミナーを開けるくらいのスキルがあり、大学の教授に税効果会計をレクチャーするほどです。
税理士になるのはラクじゃない
当たり前すぎることですが、試験ナメてる人はいます。
その人の人生なので関係無いですが、税理士を目指してるのに試験をナメている人間は恐らく仕事もナメています。
税理士にはならないと割り切って会計事務所で働いている人の方が圧倒的にしっかりしています。
お客さんから「単独変えて。できないなら契約解除して。」などと言われたらアウトかなと。
おもしろい事に僕が感じる試験ナメてる人間は見事に共通点が一致しています。
難関試験なのでプライベートは犠牲になります。理解してくれるパートナーは稀でしょう。もしパートナーが理解してくれる人でしたらその人は運命の人です。試験が終わったら存分に日頃の感謝を形にしましょう。
圧倒的に落ちる方の人間が多い税理士試験。
半ばパニックになるくらいが丁度良い。そんな試験です。
焦るから余計に泥沼にはまっていく…なので、焦りや緊張は「それだけ本気なんだ」「真剣に向き合ってる証拠なんだ」と思って受け入れましょう。
同志の合格を祈願しています。