勉強に疲れた時に効果的だったストレス解消法

5月のゴールデンウィークが過ぎ、税理士受験生にとってはいよいよ本格的な受験戦争に突入します。

ここから試験が終わる8月20日まで、些細な雑音にもイラッとしたり、この苦痛を理解してもらえず家族や恋人にまで八つ当たりしてみたりとストレスやプレッシャーを抱えながら走りきらなければなりません。

そんな時期、少しでも気持ちを和らげようと意識してやっていた僕なりのストレス解消法があります。これで18年間走り続けられたので、効果はあったのではないかなと(合否に関係なく、あくまで受験勉強を最後までやり切るという観点です)。

①神頼み

やはり、合格祈願はしていました。

印象的だったのは福岡の太宰府天満宮です。ここは全国から参拝者が来るだけあって、授与品を遠方にも送ってくれます。

当時、僕は初詣すら人混みが嫌で行かなかったほど。3年目でこれでダメならもう辞めようと藁を掴む思いで太宰府天満宮に個人祈願をお願いして受験合格のお札とお守りをいただいたら合格したものです(合格後のお礼参りもしましょう)。

他にも、地元で気が休まる、癒されるパワースポットを探しておき、鬱憤が溜まるとそこでも合格祈願をしていました。

静かな空間で歩くので脳が落ち着くのかもしれません。参拝者の多い有名な所ではなく、人は常駐しているけど普段は静かなところ。そんな神社やお寺で理論暗記を少ししてみたり、気を落ち着かせたりしていたものです。

②酒気帯び勉強

ふざけているわけではありません。大真面目です。

もちろん毎日やらかす、酔っぱらうほど呑む、というのは論外です

せいぜいほろ酔い程度、個人差はありますが僕の場合はビールで言えば350ml缶1本、ワインならグラス1〜2杯。

仕事が終わって大原に向かう前、小一時間ほど外食で夕飯をとる際に少し酒を呑みます。

それで大原に行くと俄然集中力が上がっていました。

寄り道してきた分、閉館時間までの残り時間が少ないから必死にやったのだと思いますが、ほろ酔いのせいか切羽詰まる感もなく、勉強に対する苦痛も和らぎ、普段より少ないながらも充実した勉強時間が取れたように思います。

帰宅して夕飯をとってから一杯、風呂上りに一杯ひっかけてでもOKです。

③突然思い立って遠くへドライブ

車でも電車でもなんでも結構です。

毎日毎日勉強ばかりでイライラしたり、ストレスで勉強に拒絶反応が出る時もあります。そういう時は脳がオーバーヒートしているということなので、無理して勉強したところで精度はよろしくありません。

そういう時は自分に課していたノルマも無視して突如遠くへドライブに行ったものです。

この時期にそんな日が頻繁にあるようでは合格はまだまだ先でしょう。せいぜい月に1回です。

発散のしかたは人それぞれなので、思い思いの場所に行けば良いかと。

中にはその日だけは友達と飲む、カラオケに行く、そういう事でも良いでしょう。一番驚いたのは、僕より10年先に税理士になった人は「合格の前祝いだ」と言って7月に風俗に行っていました。

僕の場合は緑の多い高原地帯の景色をぼんやり眺めたり、牧場で動物と戯れたりしていました。

こういう時間はあっという間に過ぎて、すぐに現実に引き戻される上に一日遊んでルーティンを乱してしまった罪悪感が残ります。

それで翌日から挽回するよう頑張ります。日々のノルマを決めておくと、どうにか達成するさせようと頑張れるものです。

今年、税理士試験に臨む受験生の誰よりも多く受験してきたから言えること

言わずもがなですが、税理士試験は100%根性論の世界です。そこに運の要素も絡んでくるので、努力が報われない事も普通にあります。試験が終わった途端、泣きながら会場から出てきた人を見た事もあります。

稀に「年明けから始めたのに合格した」「3科目同時に一発合格した」「なんとなく受けてたけど合格した」という人がいますが、そういう人と比べてはいけません。

成人しても働きもせず親のすねをかじって勉強に集中できている人かもしれませんし、人の迷惑顧みず要領良く動ける人かもしれません。

一方で、いかにも「あ、こいつ今年の受験生諦めてるな」と感じる人間が足を引っ張ってくることもあります。集中してるのにわざとらしく大きな音を立てたり騒がしくする人間が必ずいます。

周り人間は見ないようにしましょう。

出来れば一人の空間で勉強できるのが理想ですが、そうもいかない場合は雑音はシャットアウトしましょう。集中力を上げるツールがおすすめです。

そして一番大事なことですが、今年の合格に対する意識以上に「税理士になる」という意識を強く持つことです。

合格するための勉強と捉えると、この時期、やるべき問題や理論の取捨選択を勝手にやってしまいがちです。

出題予想のA〜Cランクはしょせんその学校の予想でしかありません。学校によって予想は様々。もっと言えば模範解答や合格ボーダーですら学校によって違います。

科目によってはCランクをやったかやらないかで合否が分かれることもあります(国徴がそうでした)。

なので「税理士になるための勉強」と言い聞かせましょう。これからの時期、追い詰められるあまりテクニックに走るケースがありますが、追い詰められてどう対処するか、ここが「根性論」の際たるところです。ここが合否の分水嶺です。

そして、闘う心があれば負けはしない。ということ。

恥ずかしくも18年間、税理士受験生をやってきて、自分よりできる人がたくさん去っていきました。

税理士を諦め、一会計事務所スタッフでよしとしてしまった人、業界から去って行った人、たくさん見てきました。

そんな彼らより出来の悪かった僕が今、税理士です。

税理士になれた理由はたった一つ、諦めなかったからです。

ご武運を。