税理士試験と自己肯定感
2024年の税理士試験まであと半月ほど。
近所の大原に吸い込まれるように入っていく受講生を見ては自分のほんの数年前のことを思い出します。
僕は税理士試験の他にこれまで何かを最後まで成し遂げたことなど無く、気の弱い性分から基本的に常に負ける側で生きてきました(そのせいで簿記論を17回も受験)。
中学生時代も95%の男子生徒が運動部に入る中で僕は技術部で模型や木工など手を動かす事が好きでしたし、親から強制されて通っていた水泳や柔道で大会には出るものの受賞することはありませんでした。
そんな人生を送ってきたわけですから自己肯定感なんかあろうはずがありません。
大人になってからも(特に税理士受験中)自己肯定感が低過ぎる、努力のしかたが間違っているなどと言われ続けましたが…そんな僕でも今では税理士です。
自分で自分を肯定するなんざ…
そんな自己肯定感ゼロの僕としては、自分で自分を肯定するなんてどんだけ自分が好きなんだよ⁉︎となるわけです。
成功体験が少ないから自分が一番信用できないわけですし、自分なりに頑張ったつもりでも世の中は結果が全ての「勝てば官軍」です。
「頑張ったけどダメでした」は通りません。
できない事をやっていても人から認められる事は無いし、自分も楽しくありません。
僕の税理士受験時代の18年間がそれでした。
自己肯定感は無くていい
今だから思う事ですが、税理士試験に自己肯定感は不要です。
中には勉強が好き、知識が増えるのが楽しい、税法が楽しい、といった方もいますが、そういう方々はサクッと合格していくので悩む事は少ないでしょう。
一方で、頑張ってるつもりなんだけどなかなか結果を形にできない人がいます。
結果が出ないと焦るし自分が情けなくなるし…自ずと自己肯定感が下がって自信を持てなくなります。
僕は試験に失敗し続けた実績からずっと自信を無くし続けたせいでプライベートまでいろいろ駄目になったりしましたが、過ぎてみれば「なけなしの自己肯定感なんざ捨ててしまえ!」と思うわけです。
どこかで見た精神科医の言葉ですが人間は自分を好きになるのは物理的に無理なのだそうです。
自分を好きになれるのは好きな事をしている時だけなのだそうです。
だったら、仮に今、受験を目の前に不安が尽きないのだとしたら、高い志を持って困難に挑んでるカッコイイ自分、こうありたいと願う税理士像を明確に持って妄想の中でリアルに税理士として活躍してる自分などを心に浮かべてみる。
今、挑んでいる以上、その道の先に税理士である自分が待ってるわけですから、這いつくばってでもそこを目指すのみです。
それなら自己肯定感だの自信だのはいらないのかなぁと。
おわりに
僕は簿記論の不合格通知を16回受け取りました(今思えば全部とっておけばよかった)。
そんなポンコツですら「税理士田中晃広」のビジョンはブレませんでした。
だから今日があるのかなぁと、長い間辛抱した甲斐があったなぁと。
税理士になったらなったで仕事のほかにもめんどくさい事が度々ありますが、それでもやり遂げて良かったなぁと。
あと20日ありますから、仮に1日2つ模試の解き直しをするのであればあと40回もやれます。
まだまだやれる時間は残されています。
戦う心があれば負けはしません。