大逆行

世の中が電気自動車、自動運転とめまぐるしい技術革新が進む中、私は「車のマフラーが錆びて折れる」という経験をしました。

約25年、19万キロ酷使した成れの果てです。

平成10年式の車のマフラーですが、まだ日産に新品が残っているという報告があったので、溶接して直すよりも新品への交換を選びました。

直して長く使うことがエコ

僕が子供の頃と違って今は安くてまぁまぁな物が衣食住の全てに溢れています。

新しい技術もどんどん増えてすこぶる便利な世の中です。

その代償が環境破壊や格差社会のように見えます。それをどうにかしようと「脱炭素社会」「フェアトレード」などといった行動なのかなと。

エコをうたっても、適正な対価をうたっても、行き着く先は全て「お金」です。

エコをうたって大量生産してお金に変える。大量生産の先にあるものは大量消費と大量廃棄です。

人類という限られたパイの中で海を超えて利益を追求しなければならない社会では仕方の無いことなのでしょう。

利益の奪い合いがあるからこそ技術が進歩して便利な世の中になったわけですから。

おわりに

我が家には使い古した物を直しながら最後まで使い続ける家庭環境がありました。

小学生の頃すでに「雑巾」を買って学校に持って行く。という人がほとんどの中でウチは使い古したタオルや手拭いを縫って雑巾にしていました。

そうして「長く使う」ことに抵抗が無くなったのか今なお幼稚園の時のテープカッター、小学校の周年祭の定規やシャープペン、自分と同い年の原付、25年落ち19万キロの車…などが現役です。

もはや全てヴィンテージで中には新品の時よりも高価になってしまったものもあります。

そして大好きなスニーカーも日に日にヴィンテージ化しています。特に現行のプーマのスニーカーは品質の高い日本製、ルーマニア製があるのですが、ナイキやニューバランスなどの「流行」に乗れないのかセール品になるばかりです。

見向きもされず、セール品になって履き潰されて消えて行く…希少になった頃に見ながらその良さに気付いてボンッと値が上がる。

その時に「しめしめ」と優越感に浸る魂胆です。もしかしたらその時に売っぱらって良い小遣いになるかもしれない。

と、都合良く捉えて欲求を満たす日々です。

世界に1足しか現存しないマグフォリアさんの私物。PUMA”WEEKEND”
ルーマニア製の復刻版WEEKEND、シューレースはマグフォリアさんのマネをして似た色のチェコ製に変更。これが色褪せた時、オリジナルのようになります。