強みを打ち出したところで…

お客さんの所でそんな話をしました。

経営者としてとても尊敬している方なのですが、何かと良くしていただいており時に愚痴ることも(笑)

近頃、静岡でも都会の大手監査法人で修行を積んできた若手税理士、難関の税法(法、相、所、消など)で官報合格したなど、これまでの経歴を強みにしている税理士が多いです。

同じ税理士ですが、僕から見てもただただすごいなぁと(劣等感からくるひがみです)。

同じ値段ならそういう経歴の税理士に頼む。

恐らくみんなそう思うかと。

僕のような一部科目免除の場合、業界では軽んじられます。じゃあ僕の論文と同じレベルのものを書いてみろよとも思いますが。OECDや英、仏、独の国税庁にあたる機関の資料を夜な夜な翻訳して理解して、今の日本にあるべき新税制の提案と試算など…やれるもんならやってみろと(強がりです)。

とにもかくにも、肩書きというものを重要視する風潮は昔から変わりません。

なので、「ひとり税理士」「自宅事務所」という肩書は軽んじられます。タワマンならまだしもアパートの一室では尚更です。個人事務所の経験のみ、大学院から税理士になった、法人の顧客が◯◯件、もっと言えば学歴まで…とにかく田舎はいろんなもので比較されがちです(税理士というだけで人として信用されるという評価もありますが)。

前職から完全に独立して1ヶ月、たったそれだけの間でも気分の良くない比較を勝手にされています。

僕は「分相応」だと思っており、今は田中立志伝の序章だと思っているのですが…。

そんな中で、たびたび相談に乗ってもらう経営者の方から目から鱗が落ちたアドバイスを受けました。

  • 事業承継が得意、相続が得意とか言ってもそんなのその時しか必要ない(予備知識や準備は田中が研究してくれるだろ?と)。
  • 大事なのは人柄。
  • ウチの財布の中身を見せても良いと思える相手かどうか。
  • いつも税理士が来てくれるということ。

僕に気を遣ってのことでしょうが、なるほどなと。

事業承継や相続はトップが元気なうちは「備え」程度のことです。本当に事が起こってから諸々の手続きが必要なわけです。

いくらノウハウがあっても事前準備の段階では大差ないかなと(もちろん、日々勉強しているのが前提です)。

税理士も客商売なので「接客業」という意識が大事なのではないかなと。

前職のボスがそうでしたが、金払いの良い客の所にしか行かない、廃業の挨拶すらない、最後の給料が払われない…人としてどうかなと思われるようでは終わりでしょう。

その逆をやれば成功すると思い、僕なりのやり方でこの業界に挑戦しています。

幸い、初対面から早々にお客さんを紹介して頂いたり、こちらから契約解除したにも関わらず「税理士いないか聞かれたら田中くんを紹介するよ」と言って頂いたり、異性を紹介して頂いたり…多くの関与先さんと良いお付き合いをさせて頂けています。

「税理士としてはヒヨッコだがお前は信用できる。期待している。」と言ってもらえたのは有り難かったし、頑張らないとと気合いが入ったものです。

強みと言える強みは自分には感じられませんが、そう言ってくれるお客さんの感想が強みなのかなと。

期待に応えられるよう、努力の日々です。

ライフスタイル

次の記事

丁寧に生きる