開業祝い
税理士になって、開業して、淡々と黙々と、食べていくために頑張って働かなきゃと。
思うやり方でできるワクワク感はあっても、現実的にはそれくらいしか思っていなかったのですが、とにかくいろんな人たちからお祝いをしていただきました。
自己肯定感は相変わらず低いまま
恥ずかしいことに、昔からこれといって取り柄がないというか、あっても一人の世界での事なので理解されませんし、群れるのが好きでなく、とまぁそれくらい言えばおよそどんな人間性か見当がつくかと。
超絶人見知りだと言っても誰も信じてくれませんが、僕自身がそう思っているので人見知りなのです。かなりの。
税理士の勉強をやめなかったのは、コレを乗り越えたらきっと変われる。自分に自信を持てる。そう思った部分も多分にあります。
基本的に自分はポンコツであると。そういう自覚で生きているので、どうにかこうにかしなければと足掻いている。そんな有り様です。
意外にも見られてた
税理士になるまでは、今思えば無我夢中でした。
お世辞にもならないくらい出来の悪い受講生でしたので、劣等感もすさまじいものでしたし、かと言って諦めるつもりは全くありませんでした。「諦め悪いのが取り柄」と言ってたほどです。
不出来な挑戦者がやっと税理士になったわけですが、ひっそりと看板掲げたつもりが色々な方面からお祝いをしていただきました。
仕事にはとても厳しい、一代で財を成した会長さんが「何でも欲しい物を言いなさい!」「仕事道具だろ!ケチるな!」とsurfaceをプレゼントしてくれたり、実家近くの行きつけの飲み屋の大将が馬刺しをサービスしてくれたり、所属してた事務所の向かいのイタリアンのシェフがシャンパンでお祝いしてくれたり、愛媛でいつもお世話になってる美容師さんがネクタイを贈ってくれたり、同じく愛媛でお世話になってる服屋の代表の方も仕事の手を止めて長時間積もる話に付き合ってくれて、こんな男になりたいというお手本のような山梨のカフェのお兄さんはこのポンコツっぷりでも「頑張ろうって励みになる」と言ってくれ、富士山の麓にある品格の塊のようなカフェのオーナーさんもお祝いをしてくれて…他にもようやく税理士になれたことを知って直接メッセージをくれたり飲みに誘ってくれたり、よくもまぁこんなに大勢の人に祝われたものだと。
お笑い芸人の宮下草薙のネタじゃないですが、実は裏でドッキリが仕組まれててみんな仕掛人なんじゃないかと思うくらい意外でした。
本当にありがたく、嬉しい限りです。
「長い間頑張ってるのを見てきたから」と言われた時は泣けました。本当につらかったのて。
見られてることを意識して生きる
自分のことなど誰も見ちゃいない。本気でそう思っていました。
本番で結果を出せない、どうしようもないポンコツだったので。
先生にも匙を投げられたほどですから、自信なんかあったものではありません。
それでも、自分との約束であったり、僕まで命のバトンを繋いでくれた名も知らぬご先祖さま、まだ見ぬ未来の子孫に恥ずかしくないように…そんなことを強く思っていました。
受験時代は行く先々の神社やお寺にお詣りをして、そんなことを考えて拝んでいました。
そうすることで人には見られてなくても神様や仏様には見られていると。特定の宗教に傾倒しているようなことはありませんが、神頼みをした以上は…という意地にも似た感覚でしょうか。
ともあれ、終わってみるとたくさんの人が見ていた事を知りました。
諦めた自分ではなく、ゴールした自分を見せれて良かった。40年間生きてきた中で一番ほっとしています。
「誰も自分のことなど見ちゃいない」と言う人は結構います。しかし、それが板についてしまうとまず外見も内面も他人を意識しなくなってしまうような気がします。
誰にも見られてなくても身だしなみは整える、誰も見てないけど身の回りを綺麗にしておく。誰も見てなくて応援してくれる人もいないけど頑張る。
そういう積み重ねがその人個人を磨き、輝くようになって、人の目に留まるのかなと。
そう思うと、祝い、喜んでくれた人の田中晃広像を続けなければ、そこからさらに成長していかなければ。期待通りかその上をゆく自分像でい続けなければと見が引き締まる思いです。