周りが休んでいるときに、一問だけやる。
世間はお盆休み。
そんな中、僕は今日もサクサクと仕事をしています。
別に「休んでいる人間はけしからん!」などと言うわけではありません。
単純に、わざわざ混んでいるときに出掛けたくないので。
高速道路は渋滞、観光地は混雑、ホテルや移動の料金も高い。
そして何より、こういう日は電話が鳴りません。
税理士業を一人でやっている僕にとっては、むしろ仕事がものすごく捗る日だったりします。
人が休んでいるときに働いて、人が働いているときに空いている場所へ遊びに行く。
フリーランス特権の一つです。
税理士試験、お疲れ様でした。
先週は今年の税理士試験が行われたようです。
受験された皆さん、本当にお疲れさまでした。
一年間この日のために勉強してきたのですから、今くらいはゆっくり休まれている事でしょう。
旅行へ行くのもいい。
呑みに行くのもいい。
ゲームをするのもいい。
何も考えずゴロゴロするのもいい。
休息は大事です。英気を養う時間だって必要です。
ただ…、
僕のような「不器用な受験生」だった人間から、一つだけ言わせてもらえるなら、
来年の税理士試験は、もう始まっている。
ということです。
僕は税理士試験に18年も費やしました。一方で、僕なんかと違って世の中には頭のいい人がいっぱいいます。
数か月勉強しただけで合格する人。
授業を一度聞けば理解できる人。
直前期に一気に追い込んで合格レベルまで持っていける人。
「まだ一年あるから余裕でしょ」と言って本当に余裕で受かってしまう人もいます。
僕は、残念ながらそちら側の人間ではありませんでした。
覚えるのに時間がかかる。
覚えても忘れる。
理解できなきゃ先に進めない。
理論は書かなきゃ覚えられない。
全国統一模試で上位1桁パーセントだった年に落ちる。
努力したからといって、必ず結果が出るわけではありません。
だからこそ、僕のような人間が頭のいい人たちと同じように休んで、同じタイミングで走り出したら、勝てるわけありません。
だったらどうするか。
フライングするしかない。
別に、お盆休みを全部潰して一日10時間勉強しろ、という話ではありません。
一日一問でもいい。
理論を一題だけ読む。
計算問題を一問だけ解く。
本番でやらかした箇所を一つだけ見直す。
30分でもいい。
極端な話、5分でもいい。
大切なのは「試験が終わったから、しばらく勉強はゼロ」にしないこと。
一問やったところで、来年の合否が決まるわけではありません。
でも、一日一問なら10日で10問です。
一日30分なら、10日で5時間です。
その程度の差なんて大したことないと思うかもしれません。
でも僕は、この大したことのない差を一年間積み重ねることが、不器用な人間に残された数少ない武器だと思っています。
才能のある人に、才能で勝てるわけない。
理解の速い人に、理解の速さで勝てるわけない。
だから、その人が休んでいる日に一問やる。
その人が「まだ早い」と言っている日に少しだけ始める。
そして一年後、
「あのときの一問が、ここにつながったのかもしれない」
と思えれば、それでOK。
もちろん、今年の試験で手応えがあった人は結果を待てばいいでしょう。
疲れ切っている人は、ちゃんと休んだ方が良いです。
心身を壊してまで勉強する必要などありません。
だからこれは、万人に向けた話ではありません。
「自分は要領が悪い」
「人より覚えるのが遅い」
「頑張っているのに、なかなか結果が出ない」
そんな人に向けたお話。
僕自身、税理士受験時代は本試験の手応えが悪ければ、試験後もほとんど休まず翌年に向けて勉強を始めて、大原の先生に呆れられていました。
せっかく一年かけて作った勉強の習慣や感覚を、ゼロに戻したくなかったからです。
そして今も似たようなもので、世間がお盆休みの中、こうして仕事をしています。
「周りが遊んでいるときこそ働く」
これは別に美徳でも何でもありません。
遊びたいなら遊べばいいし、休みたいなら休めばいい。
ただ、自分が天才ではないと分かっているのなら…。
人と同じように休み、人と同じ日に始め、人と同じ量をやって、それでも人より先にゴールできるのか?
そんなことを、たまには自分に問いかけてみてもいいのではないでしょうか。
今日一日くらい、思い切り遊んでもいい。
明日も休んだっていい。
でも、その合間に一問だけ。
未来の自分のために解いておく。
そんなお盆休みがあってもいいと思います。
おわりに
と、ここまで偉そうなことを書いておきながら、僕は税理士試験を18年も受け続けたポンコツです。
「そんなに偉そうに勉強法を語るなら、もっと早く受かっとけよ」
と言われたら、ぐうの音も出ません。
したがって、本稿には根拠も合格保証もありませぬ。
僕の言うことを鵜呑みにして結果が出なくても、一切責任は負えません。
あくまで、才能に恵まれなかった、極めて平均以下の一人の元受験生による、筋金入りの根性論のお話。
いわゆる世迷言、です。

