方向性だけはしっかりと

気分転換する時は窓を開けて富士山の方向を眺めます。

税理士登録、独立開業からもうじき2年が経とうとしています。

まだ2年、たったの2年。それでもいろいろなことが起こりました。

独立したてで当然人を雇うほどの仕事量もなく、それならばと「ひとり税理士」の道を選択。このやり方はとてもマイノリティで、はたから見たら「儲かってない」「雇える余裕がない」と小馬鹿にされます。

もちろん、まだ駆け出しの身なのでその通りですが、このスタイルのお手本にしている税理士先生と出会い、直にお会いして相談に乗ってもらい、その結果このスタイルが自分に一番合っていると判断しました。

「商売人」としては失格なのかも知れないが、僕はガンガン売上や成長などを求めているわけじゃない。

これは性分で、昔からそう。ガーッとやってバシッと結果を出せる短期集中型ではない。コツコツと時間をかけて遠回りして、泥だらけになりながらやっとゴールに辿り着く。ずっとそんな感じでした。

ただ、いついかなる時でも自分が決めたゴールを見据えてひたすら進んできた。近道なんか知らない。ゆっくりと。それが僕だ。

こんな性分だから何をするにも時間がかかる。

人によってはそんな僕に苛立ちすら感じるような、遅すぎるペースかも知れない。だからといってゴールに急ごうとはしない。

というのも、税理士受験時代は焦って急いで何度も失敗したから。焦り故に基礎をすっ飛ばして上級コースに入って大失敗した。そのせいで簿記論18地獄に堕ちたわけです。

もちろん、その地獄の18年の間にも景色があって、それが今となっては良いように昇華できているし、それが「税理士田中」の個性だとも思えるようになりましたが。

とはいえ、同業者と会えばいろいろと思い知らされることはあるけれど、ここで「挽回しないと」と焦ったらまた同じ失敗を繰り返すのが僕なのだろうと思う。

ゆっくり、ゆっくり、その時々に見える景色を見ながら進む方が僕には合っている。

毎月お客様から決して安くはないお代を頂いているのだから、ちゃんと「税理士」の目が届く距離感を保ちたい。

このやり方はきっと10年後も変わらないだろう。

意図しない変化は心を蝕むし、方向性も見失う。そんな経験をして見えた我流で良いかなと。

この仕事をしていると凄い人もけっこういて、会うたびに「今月は◯件増えた」、「売上◯千万超えた」、「高級車を買い替えた」…といった報告のし合いに巻き込まれる。正直、ヤリ手の同業者に憧れる部分もあるけれど、そのスパイラルは終わりがない無限ループに陥ってしまうのではないかなと。

そういう金銭的な豊かさもあったら良いに越したことはないけれど、心の豊かさがあってこそだと思う。

お金があるから心も豊かになる。もちろんそれもあるだろう。お金があれば何でも手に入る。

だけど僕には20年前のラシーンや40年前のモトラを「いや〜、また壊れちゃったよ」と笑いながら車屋に駆け込むような、オモチャで遊ぶ子供のようなのが合っている。

ラシーンの修理代を捻出するために税の勉強をしてこの稼業を頑張り通すのも悪くない。

維持費だけは高級車クラス。そんなものを所有する遊びってのも面白い。そんな気がする。

前の記事

業界歴◯◯年