些細でも感謝を忘れるようではダメ

NHKプロフェッショナルにも出た日本一の美容師、髙木琢也さんの言葉です。

今年の税理士試験の結果が出た

一昨日あたりから僕の所にも喜びの報告と残念な報告の両方が届いています。今年は院免の通知も早く、無事に免除されたとの報告も届いています(一方で、税理士試験はもちろん、院の免除すら捨てた人間もいるとの方向もありましたが)。

僕も圧倒的な不合格の回数を重ねて、それでも諦めなかったご褒美的にポロッと合格したり、地元には無いと思っていた大学院進学の道がある事を教わったり…税理士になるのは長期戦が普通です(働きながら、家事育児しながら、という人がほとんどでしょうから)合格というのは努力よりも「あきらめない」という気持ちが上位1割にいたかどうかではないかなと。

なので僕は思うような結果を出せない人からの相談があると、「闘う心があれば負けはしない」と伝えています。

分かりやすく言うと、安西先生の「諦めたらそこで試合終了」ってところです。

結果が出ると傲慢になる人もいる

毎年、官報合格する人の中にちらほら見受けられるのですが、合格した途端キャラが変わる人がいます。

それまで共に行動し切磋琢磨してきた仲間だと思っていた人が「これからは自分の利益になる人とだけツル無。お前とはもうツルまない」と。

実際に言われた言葉です。僕より10年早く税理士になり、僕に税理士という道を教えてくれた「恩人」です。

彼は今、KPMGを経由して東京の税理士法人にいるようです。共著ながらその税理士法人から本も出してます(修士論文を書いた身から見るとスキームとかイニシアチブとかカタカナが多過ぎて格好をつけてるだけで何を言いたいのか分からん内容でしたが)。

そんな彼ですが、彼がいなかったら税理士田中は存在し得ません。今の自由な生き方も無くしがないサラリーマンをしていたでしょう。なので、随分な事を言われましたが彼には感謝していますし、今なら税理士同士として酒を呑めるんじゃないかなと思っています。

他にも、合格すると家族、職場、友達、SNS…様々な所からお祝いされます。

大事なのは全員にありがとうと言えるかどうかではないかなと。

例えば、SNSで合格証を見せびらかして「皆さんに励まされたおかげです〜」という投稿が多いですが、その投稿に対するお祝いのコメントに丁寧に返事をしている人とスルーしている人と分かれます。

あくまで個人的な考え方なのですが、たとえSNSの薄っぺらい繋がりでもお祝いしてくれるコメントには嘘偽りは無いわけです。

僕はその日のうちに、お祝いコメントがある都度に、ありがとうございますと返事を返しました。

もちろん、身近な人に応える事が優先になりますし、この時期仕事の繁忙期だったりもします。ですがそういう時だからこそきちんと真心には真心を持って対応したいものです。

税理士も接客業、サービス業なので

今や「先生!」「先生!」と呼ばれてふんぞり返っているような税理士は淘汰される時代です。

税務を商売にしているのだからお客さんより詳しくて当たり前。それを上から目線で対応している税理士や会計事務所職員はまだ多くいます。

お客様は神様だとまでは思いませんが、僕を信用して仕事をくれる人には感謝しています。

合格したことについて、不合格の戦友からもおめでとうと言ってくれたりしたものです。その気持ちに対してはきちんと向き合った方が良いんじゃないかなと思っています。

身内からのお祝いで浮かれるのも無理ないですが、お祝いしてくれた全員に平等に誠意を返せないようでは、そんな人間はお客さんにも誠心誠意…は出来ないでしょう。

税理士試験は「勝てば官軍」の世界ですからそうさせるのかもしれませんが、こういう時に人間性が出るんだなと。

税理士になっても「ウチで見て欲しかったら決算書を見せなさい」と言って、黒字体質の所しか見ない事務所もあります。それで「ウチは黒字率95%!!」などと表示していたりします。

「士業」はまず「良い人」であること。であって欲しいなぁと思います。