繁忙期の残業は当たり前という洗脳。

いよいよ所得税の確定申告シーズンに突入しました。

僕は夜の9時〜10時頃にランニングをしたりスーパーに買い物に行ったりしていますが、この時間になっても電気がついている会計事務所を見かけます。

令和になってもこの時期の残業は当たり前という古いしきたりが残っている。

まず、残業という日本の美学。これが理解できません(やりたい人はやれば良いですが)。

時間内に仕事が終わらないという事は、仕事量に対して人手が足りていないか仕事の進め方に無駄があるということです。

日本という国は就業時間中に効率よく仕事をこなして定時で帰宅するよりもダラダラして遅くまで会社に居座ってる人間の方が仕事をしているように見られます。

これは令和になっても変わりません(こういう風潮が理解できず独立するという側面もあります)。

税理士受験生がそれで良いのか

普通のサラリーマンで仕事が終われば家に帰るだけの人間なら残業も良いでしょう。

自宅より職場にこそ居場所がある人もいますし。

しかし、税理士受験生の場合はどうでしょう?

遅くまで残業するのが当たり前という事務所がほとんどです。

その分給料が上乗せされればまだ良いですが、残業代など出ず丁稚奉公という所もあります(僕が勤務してる事務所がそうです)。

みんな残業してるから自分一人帰る訳にはいかない、残業しないと申告期限に間に合わない…そんなところでしょうか。

そういう厳しい環境を乗り越えて税理士になる!そういう美学もあるのでしょう。税理士試験は根性論の世界なので。

それでも要領よく勉強ができて、サクッと合格できる人はそれで良いです。何の問題もありませんのでどうぞバリバリ残業してください。

ところが、残業を強いられて講義を受けられずどんどん未消化が溜まっていく…。確定申告が終わったら今度は3月決算が始まり、終わった頃には実判シーズン。理論暗記間に合いませんでした…。となってしまっては本末転倒です。

仕事をしたいのか税理士になりたいのか、軸がブレているとズルズルと残業ばかりする社畜になります。

僕自身、残業をしていた頃は遅くまで仕事をしている自分に酔って…というか「頑張ってる」を履き違えていました。

残業を頑張るあまり勉強をないがしろにしていた結果、落ちました。

移籍や受験専念も考える。

国税あがりや昔のダブルマスターでなければ税理士はみんな受験を勝ち抜いてきた人たちです。

地頭が良くてポンポン合格する人もいますが、ほとんどの人は何かを犠牲にして歯を食いしばって合格を勝ち取ったはずです。

その苦労をしながら「苦労するのが当たり前」という自分勝手な税理士がいます。

苦労を知ってるからこそ受験に挑んでいる部下に協力するのではなく、自分がそうだったからと同じ苦痛を強いるのです。

こんな人間がトップにいるから離職率が高かったり、業界に人気が無いのではないでしょうか?

税理士を目指すなら、自身の売上のために部下を奴隷のように使うような人間の下にいてはいけません。会計や税務のみならず保険のノルマまであるような所は論外です。

目先の金に釣られてボスの利益に貢献するようなことはやめましょう。税理士を目指すなら。

業界の古い常識に縛られず、いつもどおりの勉強時間を意地でも確保しましょう。

それを「できないよ…」というのは「合格できないよ」と言っているのと同じです。税理士の勉強のみならず、いろんなことを仕事のせいにしていませんか?都合の良い言い訳ですから。

僕は面接の時に「税理士を目指してるから残業はしない。それがダメなら不採用で構わない。」と常に宣言してきました。

採用する側から見なら「ふざけるな!」でしょうが、僕の人生なので。仕える主は自分で選びます(と言いつつ仕える主を間違えましたが)。

その結果、不満は多くとも学校に行く時間だけは確保できました。

昇給、賞与、退職金、社会保険を諦めても定時帰宅と試験前の有給休暇まとめ取りを勝ち取りました。

この時期、SNSで激務自慢が散見されますが、根性で勉強時間を確保できている人は良いのですが、そうでなければ勉強しろよって思います。

税理士になる!という気持ちを片時も忘れない事が合格を掴みます。強い気持ちを常に持つ事でそのように思考し、動きます。

社風や風潮に流されるのではなく、自分の頭です考えましょう。