税理士試験後の過ごし方
税理士試験を受けられた皆様、1年間本当にお疲れ様でした。
さて、今回の税理士試験、どのような心持ちで受験会場から出てきたのでしょうか?
自信満々、ワンチャンあるかも、ビミョー…、次また頑張ろう…僕もいろんな感情を経験しました(自信満々だったのに落ちたことも)。
来月からまた令和7年受験の講座が始まるわけですが、悩まれる方もいらっしゃるかと思います。
僕の18年間の体感をお伝えする事で少しでも参考になれば幸いです。
講座開始までの過ごし方と次の講座選び
・自信満々、納得のいく手応え、そういうポジティブな感覚を得て出て来られた場合
別段言うことはありません。心底存分に頑張った自分を褒めつつ、夏を満喫しつつ、新たな科目に挑んで大丈夫です。
万が一、億が一に不合格となってしまったとしても、その手応えを得られるくらい頑張ったのだから、年明けスタートでもバッチリ挽回できます。
強いて言えば、家族やパートナー、友人や職場への感謝を忘れぬよう…。
感謝ができない人間は税理士になったところでダメ人間です。
・ワンチャンあるかも、ビミョー…という場合
僕も一番悩んだ感覚です…。
とはいえ、時間は過ぎて行きます。開放感に浸っていると、あっという間に9月がやってきます。
お盆休みは自由を満喫して大丈夫。ご自身を労いつつ、周りへの感謝を怠らず、夏を満喫しちゃいましょう。
そして9月からは次の科目に挑みましょう。
ただ、上位10%しか合格しない競争試験ですから、もしも…があります。
僕は心配性なので週に一回だけ総合問題を解いていました(理論暗記はどうせ忘れるのでやりません)。
直前期の難問ではなく、基礎的な簡単なものでOKです。
人間は忘れる動物なので、コンディションを程よく維持する程度のもの。制限時間30分くらいのものを1週間に1つ解くだけ。
それくらいなら出来てしまうものだし、9月から新たな講座が始まっても普段にはなりません。コスパの良い保険…と言った感じです。
これをやるだけで、12月に仮に不合格通知が来たとしてもかなり高いクオリティーで再起を図れますのでおすすめです。
・次まだ頑張ろう…の場合
僕の18年間で一番多かった感覚です…。
自分なりにあれだけ頑張ったのに、試験中すでに安西先生が見えてしまい…「諦めたらそこで試合終了」と、解きながら「あ〜、また来年もコレだな…」となってしまった事が何度もあります。
税理士試験は勝てば官軍の試験ですから「頑張ったけどダメでした」は評価点ゼロです。
なので開放感に浸っている暇はありません。
厳しい表現になりますが、手応えが無かったということは努力が合格に及んでいなかったということ。努力した「つもり」で、勝者のそれには及ばなかったということです。
だったら夏を満喫している場合ではありません。
どうせ9月からまた同じ講座を受講するのだから、勉強は続けるべきです。
僕が試験で返り討ちに遭った年は、お盆期間で大原が閉鎖されている時も事務所で勉強をしていました。
簿記論や税法の計算問題は基礎〜実判レベルの総合問題と個別問題の解き直し、理論は暗記ではなく理解を深めるために理サブではなくテキストの読み込み。
土日は休んでも平日は最低でも1時間。とにかくサボらない。
周りからは「休め!」「遊べ!」と言われ、大原の講師にも呆れられましたけど。
でも敗者確定なので。
9月からは開幕ダッシュで圧倒する。そんな気持ちでした。
税理士試験は6〜7割取れれば合格と言われていますが、そこを狙ってダメだったので、そんな地頭の悪い僕は満点狙い、120点狙い、それくらいの気持ちで挑まないと合格ラインには届かない。
そう思ってがむしゃらでした。
周りはそれを「努力のし方を間違えてる」と言ってきましたが、誰も正しい努力を教えてくれません。
合格できた時の努力が結果として正しい努力です。
合格したいなら自身が負け犬である事を受け入れて、行動を起こすしかありません。
おわりに
とにもかくにも試験お疲れ様でした。
誰よりも落ちて、誰よりも本試験を受けた経験があるからこそ、この時期の税理士受験生の気持ちもよく分かります。
今年の税理士試験でどんな手応えだったとしても、闘い続ける心があれば必ず税理士になれます。
そのために大事なのは「合格したい」ではなく、「税理士として働いている自分の姿」を常に鮮明に妄想すること。
よくカーナビに例えられますが、目的地を設定しないと道案内してくれません。
税理士試験なんてものはその道程でしかありません。
日々の勉強は税理士として稼ぐためにやっているのだから、どんな服装で、どんな車を転がして、どんな事務所で、どんな人に囲まれて、どんな税理士をやってるか。リアルに妄想し続けましょう。
僕でも税理士になれたのだから、挑んでいる以上誰にでも可能性大なのです。