自分に優しくなろう。
早々に3月決算を残すは提出のみというところまで仕上げて、ひと足お先に繁忙期を脱しました。
しばらくはゆったりペースです。
そういう時期を持つのが僕なりの「自分に優しく」です。
苦労したところで報われるとは限らない
僕を知っている人ならご存知、田中は税理士試験に18年を費やしました。その内17年は簿記論です。
最初の1〜2年は記念受験でしたが、その後はずっと全力・本気。
朝から夕方まで働いて、その後は大原に毎日通い、休日も外部の勉強会や自習室で勉強、正月休みも事務所にこもって勉強。全国統一公開模試で上位5%に入ったこともありました。
それでも16回不合格…。
努力や苦労をしたからといって必ずしも報われるとは限りません。
今の世の中はなんだかんだ結果がすべてなので「一生懸命やりました」だけではダメです。
なので周りからは冷ややかに「努力のし方を間違ってる」、「お前には向いてない」などと言われたものです。
黒歴史の賜物
今でこそ「ひとり税理士」をマネしてスローライフを送っておりますが、そのせいか仕事に忙殺されている人が気になります。
最近気になったのは市役所の職員さんですが…呑んだ帰りにふと見上げると、夜遅くまで市役所は一部で明かりが灯っています。
交代制なのかなと思っていたのですが、聞けば財政などの部署によっては平時からサビ残12時間勤務が当たり前で繁忙期は半年間、土日もフルタイムサービス出勤だといいます。
労働基準法の適用外とはいえ「公務員なんだから当たり前」などと思う輩はその昭和脳を恥じましょう。単なるブラック企業で過労死ラインを超えています(恐らく内部にも時代遅れの根性論者が多いのでしょう)。
国が働き方改革などと言うのなら行政機関から変わらねば民間に伝わるわけがありません。
社畜の鑑どもがそれを若手に強いるようでは組織として終わってます。
僕も下積み時代は常々嫌な思いをさせられていましたが「時間」だけは死守しました。
一度切りの人生なので。
鬱の種
先日、サカナクションの山口一郎さんのドキュメンタリー番組で鬱病と闘っていたことを知りました。
その中で「鬱は誰もが持っていて、キャパを超えると決壊する」と言っていました。
だから、どういう逃げ方があるのか、どういう生き方があるのかを知ることが大事だと。
あまりに共感して最後まで見入ってしまいました。
と言うのも、僕も会計事務所に入りたての頃に鬱で動けなくなった経験があったので。
僕はそもそも友人のマネをして、「金持ちになれるから」と聞いて不純な動機で税理士を目指したのがきっかけです。
会計事務所に入るも「源泉徴収」すら分からない…。周りは誰も教えてくれないし、何をすれば良いかも分からなくて、とりあえず試算表をプリントアウトして眺めてて何となく仕事してます感をアピールするだけの日々…そもそもこの業界の適正が皆無でした。
足掻いてみるけれどダメなものはダメで、それでも担当は与えられて…役立たずで申し訳ない気持ちでいるところを毎日ディスられて…チラチラ見られている視線も嫌で失敗も多く、コピー用紙を無駄にしてはボスに「ゴミ製造機」と書かれ…とにかく朝が来るのが嫌でした。
そしたらある朝、金縛りにかかったように体が動かず、布団から起き上がれなくなりました。
数日間その状態が続いて、食事もトイレもせず全く動かない状態が2日続きました。
鬱になると好きな事や大事な事からできなくなります。
学生時代から無類のスニーカー好きだったはずなのにファッションに全く興味を示さなくなり、仕事に対する気力も無くなって、この頃から忠誠心はゼロになりました。
ただ、辞める実力すら無い…そうやってズルズル行ってしまい、そんな精神状態が根底にあったから受験期間も長引いたのかも知れません。
おわりに
僕はもともと根暗の人見知りなので病みやすかったのだと思います。
それでも諦め悪さだけは取り柄だったようで今日に至っています。
今、自由に生きられているからこそ強く思うのは、長時間働いたり、苦労をしたからといって報われるとは限らないということ。
だから自分に優しくした方がいい。
自分に優しくして心にゆとりを持つから幸せを感じる事ができるのだと思います。
無理強いばかりして、然るべき報酬が無いのであれば逃げれば良いわけです。代わりなんていくらでもいるので。
税理士を目指しているのでしたら、なおさら逃げましょう。会計事務所の求人なんて探せばいくらもありますから、くれぐれも仕事に忙殺されて本来の目的から遠ざかっていく…なんてことのなきよう。
そもそも、逃げられるということは、部下だろうが異性だろうがペットだろうが、問題があるのは得てして逃げられた側です。
まぁ、異性に関して言いますと、私には逃げられる相手すらおりませんが…。