目標達成はカーナビ

来年の税理士試験に向けた講座がさっそく開講しているわけですが、こんな相談がありました。

「何年も同じ科目を受験していて未来が見えません…。」

僕の簿記論17年というギネス級の記録と比べたらまだまだヒヨッコですが、気持ちは痛過ぎるほど分かります。

H9年式、走行距離22万kmのマイカーはナビが時々フリーズします…笑

目標は試験合格or税理士?

僕にもそういう時期がありました。

模試では常にトップクラス。だけど本番が毎回不合格…。

不甲斐無さや怒りで毎日モヤモヤしてて視界が悪くなり、目の前の合格しか見えなくなります。

これ実はすごく危険。

まじめに一生懸命取り組む姿勢は素晴らしいのですが、終わってみて感じるのはこれが「間違った努力」というやつです。

目の前の科目合格しか見えない状態は苦痛でしかありません。

なのでその相談者にも尋ねました。

「目標は合格?それとも税理士になること?」

その答えは「もちろん税理士です。でもそのためには合格しなきゃじゃないですか?」と。

当たり前の答えですが、残念ながら同じ科目を何年も受けている人は「合格」に縛られ過ぎているんじゃないかと思います(実体験から)。

僕は長い間縛られ過ぎたおかげで「こりゃイカン!」と目覚めたわけですが…

ゴール地点を明確にして、そこから逆算する。

何度となく書いてきたような気もしますが、つい目先のものに目が行ってしまうのが人間。

目先の合格、目先の利益など、税理士試験だけでなく何にでも言える事ではないかなと。

僕がそうだったのですが、長らく続く簿記論の合格に固執していた頃は、なまじ成績は良かったので「コレなら今年こそイケるでしょ」と、あっさり満足しがちでした。

それで、また不合格。

「税理士になる!」という本来の目標を常に意識し続けられるようになってからは「これでもか!これでもか!」と、静岡校でトップは当たり前。さらにネックだったケアレスミスの徹底排除のための努力も加えました。

そうする事で安定して成績が良くなって17度目の正直で合格したのですが、つまり、ゴール地点を明確に「税理士」に定めた事でそういう心持ちになって行動が変わったわけです。

目標達成はカーナビ

初めての場所に行く時、カーナビやスマホのナビで目的地へ案内してもらう事が多いと思います。

そうすることで迷わず着けます。

目標達成もそれと同じだと思うのです。

漠然と税理士になるため受験してるのと、自分なりの理想像があって受験しているのとでは本気度の差が段違い。

この差が「あと1点」の合否を分けるんだなと。

以前も記しましたが、どんな税理士になっているかを事細かに妄想しましょう。

業務はもちろん、事務所の雰囲気や身に付けている物、周りにいる人…どんな自分になっているかを明確にすればするほど、面白いほど停滞していた時間が進み始めます。

お試しあれ。

おわりに

税理士受験生からの相談でしたが、ビジネスでも同じかなと。

ただ売上を倍にしたいよりも、なぜ倍にしたいのか?達成できた自分と今の自分との差は何なのか?

偉そうに書いていて我ながら耳が痛くなってきました…。