頑張った人が生き残る時代
いよいよ明日から今年の税理士試験です。
一年の頑張りが2時間のテストで試されるシビアな闘いです。
闘う心があれば、負けはしない。
試験を明日に控えて今さら感なのですが、試験に挑まず一年を終えてしまう人が一定数います。
僕が見てきた限りで感じたことなのですが、仕事が忙しくて受験どころではない。という人がほとんどです。
それでいいの?
税理士資格に関心が無くて、単に会計事務所の仕事がしたいというだけなら別ですが、税理士を目指していたはずなのに仕事に追われて受験の勉強が出来ず、今年の試験は受けません…そういう人を度々目にします。
受験生時代の仲間で、専門学生時に簿財を一発合格したのに、会計事務所に勤めたら受験どころではなく10年以上勤務しているのに未だに無資格…という人がいます。
ベテラン社員になれば給料も上がるのでしょうが、イコール安泰。というわけではありません。
サラリーマン全般に言えることですが、その職場が定年退職まで存続するのか?ということです。
働き手不足で売り手市場といえど、予期せぬ転職で中途採用となったら収入は下がるかも知れません。
後継者がいなければ、現所長がいなくなったら失職しますし、後継者がいても待遇が維持されるのか、その人とうまくやっていけるのか、確証はありません。
現に僕は従業員共々事務所を引き継いで欲しいという要求を拒んで独立しました。
その時の従業員は他所の事務所に拾われたけど、やり手の事務所で大変なんだそうです。
資格を取る気も無く、のんべんだらりと勤務してきた結果で憂き目に遭っても知った事ではありませんが、税理士になりたくて会計事務所に入ったのなら…その時の気持ちはどこにいった?と。
分かりやすい世の中
に、なったなぁと感じます。
税理士受験生を18年もやってきたら奇跡なんかそうそう起こらないということも痛感しました。
失敗だらけの人生で、向いてないだのいい加減諦めろだの言われてきましたが、それでも今僕は税理士として日々暮らしています。
やり続けたから。
それだけで税理士になれました。
やり続けるために所長やその身内を敵に回したこともありましたが、税理士になると決めていたので。
僕にとっては、税理士業は申告書を作ってお金をもらうだけじゃありません。
経験や生き様を売る仕事だと思っています。
だから税理士を安売りしないし、安く済まそうという人の依頼は受けません。
税理士志望は敬遠される?
税理士どうしで話していると「ウチ忙しいからね〜。今年は受けないみたいよ」という話をしばしば耳にします。
独立されて客を奪われるリスクよりも飼い殺し…だとしたら自身の未来のためににそんな事務所は即刻辞めた方が良いでしょう。
自分も苦労して税理士になったはずなのに…「私も苦労したんだから、アイツも苦労しないと」と。その苦労の先に栄光が待っているのだと。
有資格者のボスが非協力的だと、もれなく無資格の部長クラスの老害も資格取得を妨害してくるもの。
僕もかつて板橋区の事務所で面接を受けた際、「税理士試験の勉強ってのはキミの趣味だからウチには関係無い。ウチは件数多いから仕事終わりは早くて夜8時くらいかな〜」と言われたので、その場で断って帰って来たことがあります。
雇う側からすれば、賃金を払って労働力を買っているわけなので言いたい事は分かりますが、飼い殺しではなく子飼いの将として育てていけばゆくゆくは「賤ヶ岳七本槍」のような一人前になるかもしれません。
一度きりの人生の限りある時間を搾取するような人間の下にいては社畜の鑑になってしまいます。
おわりに
今の若い世代は僕らの根性論120%世代とは違いますから、そんな昭和の残り物のような場所に縛られず、闘う心を持って一度きりの人生を歩んで欲しいものです。
もし仮に勉強が追い付かず記念受験でも、受験会場で2時間座るだけでも少しは経験値が上がります。
一発逆転だとか奇跡なんてものが滅多に起こらないのが人生だからこそ、たとえ白紙解答でも培われるものがあるはずです。
でないと僕も報われないので…(泣)