テオ!

といってもテスカトルではありません。

ストランド・ビーストのテオ・ヤンセン展に行ってきました。

“化石”となって日本にきたストランド・ビースト

テオ・ヤンセンとは「現代のレオナルド・ダ・ヴィンチ」と称されるオランダの芸術家でもあり科学者でもあるお方です。

何度か映像で見たことはあるものの「何か骨っぽいのがウニョウニョしてる」くらいの印象しかなかったのですが、近所の美術館にあるというからこれは観に行かねばと。

このストランド(砂浜)・ビースト(生命体)は、海面上昇問題を解決するために生み出されたとの事で、作者が亡き後も自立して砂浜で生き延びることを目指し、歩行、方向転換、危険察知などの機能を備え、さまざまな環境に適応していくためのシステムを獲得していく。というものだそうです。

帆船のように風で進むのですが、その時にクランクシャフトを回転させ、ピストンで圧縮した空気をペットボトルに貯め、無風の状態でも貯めた空気で歩き続ける「生命体」で、オランダの海にいまこの時も生息しているのだそうです。

電気や機械に頼らない

以前は人間も天然自然の一部でした。それが産業革命以降人間の発展は目まぐるしく、とうとう人工知能が兵器となって殺戮を行う時代です。

これからはテロや犯罪も自爆ではなくAIの判断による大量殺戮に変わっていくのでしょう。

地球温暖化による気候変動問題、大量消費による様々な資源の枯渇、AIの暴走…いよいよ人類は絶滅に向かって進みだしたのかも知れない。

そんな事を考えさせられました。

電子回路は一切使わずにあの質量を易々と動かすストランド・ビースト。実際に押させてもらう体験ができましたが、重さ40キロもあるとは思えないくらい軽くてサクサク歩きます。

おわりに

形状からは何の実用性もありませんが、ビーストたちを「生命体」と定義して、生かし続ける事で、人間も天然自然の一部であるということを思い出させようとしているのだろうと、根っからの文系人間ながらこういうカラクリは大好きなのでニヤニヤしながら観てたから、危ない人だと思われたかも知れません。