もろもろ値上がりしてますなぁ
「買われる日本」というテレビ番組がありました。
円安で日本の土地がものすごい勢いで外国人に買われているそうです。中国人はもちろん、スリランカやバングラデシュの人も投資で日本の不動産を買ってると。
不動産を売った日本人は、外国の富豪に頼るしか生き延びる術がないと言って日本にいながら外国人に雇われて、元々自分の資産だったものの管理をして給料を得ているそうです。
いつまで経っても景気が良くならない日本はコロナ禍やプーチン戦争さらには世界と逆行した低金利による円安…なんだか治安も悪くなってるし令和になってなかなか良い事がありません。
円高になる要素がなく、今後も円安は進むそうです。資産としてドルを持てと聞きます。
そんな中でさまざまなものが値上がりしていますが、日本人の平均年収は下がり続けています。
税理士も値上げしたい…
税理士のように知識や手間といった目に見えないものを売る仕事はなかなか価格転嫁しづらいものがあります。
商売道具の会計ソフトが毎年のように値上がりしています。SEの人件費が上がっているとのこと。
他にも移動に使う車の燃料代や電気代、仕事に欠かせないPCやスマホも半導体不足や円安による転売防止のための値上がりなど…とにかく社会情勢の影響があります。
とはいえ、なかなかそれを価格に転嫁できないなぁと。強気でやっちゃう税理士もいるのでしょうが。
小麦が値上がりしたからパン屋が値上げするというのは皆さん受け入れているのに…。
余計に安請け合いはしなくなる
税理士に対する顧客斡旋業者から頻繁にメールが来ますが、覗いてみるととにかく安さを求めている人がものすごく多いことに驚かされます。
安く済ませようとしてる割に手間のかかる領収書丸投げの記帳代行を希望しているという案件ばかり斡旋してきます。
それでいて斡旋業者がかなり多くを掠め取るという仕組み。
税理士はボランティアじゃありません。
苦労して国家試験を突破し、一般の人が理解に苦しむ専門知識を身につけ、それでご飯を食べているわけです。
提供しているモノに形が無いからなかなか分かってもらえないわけですが、例えば美容師さんがカットをしてあげて客が1,000円しか払いたくないと言ったら?もしカフェを経営している人がコーヒーを淹れてあげたら「コンビニより高い!」と言われたら…?
「じゃあ他に行けよ」と思うのは当然だと思います。サービスを受ける前から身勝手な安さを求めるのは無礼です。そんな無礼者に一生懸命になれる人は少ないでしょう。
ただでさえ色んなものが値上がりしてるのに、記帳代行アリで青色申告するのに2万円でやってと言われたら…
薄給でバイトを雇って薄利多売路線でやってる税理士事務所ならやってくれると思いますがウチでは断ります。どうぞ「近所の事務所」とやらに行ってください。
もしくは無料相談会がありますので。
事業や不動産の収入がない医療費控除の申告などは最低額の10,000円がかかってしまうので還付どころか持ち出しになってしまうケースもあります。そういう時は無料相談会ならタダでやってくれますよとお伝えしています。
まぁ、その無料相談会も僕ら税理士が繁忙期に薄給でボランティアとしてやっているわけですが。
おわりに
同業の大先輩や重鎮を見ていると、未だ昔のままの古いやり方で高額の顧問料を変わらず自動引落で取っていたり、何かと保険を売りつけたりしているところがあります。
そういう所が目立ってて「税理士は高い」となるのかも知れませんが、そこから客を奪おうと安請け合いするのはいかがなものか。
苦労と手間に見合う報酬は貰わないとダメでしょう。サラリーマンだって給料上げろと政府も絡んで訴えているのだから、全体が「分相応」にお金を手にする流れが大切ではないかなと思う次第です。
働かざる者食うべからずは当たり前ですが、努力は報われて欲しいなぁと。価格転嫁しない代わりに営業頑張ってるので。