「休みの日はアマプラ、ネトフリです。」という人
最近会う人、とくに自分より若い世代の方と話していて気になったことがありました。
休みの日に何をしているか?という話になると決まってAmazonプライムやNetflixで番組を見ている。と言います。つまりテレビを見ていると。
趣味は人それぞれなので大いに結構なのですが、他は?と聞くと「特にない」と。休みの日くらい家でゆっくりしたいという人と立て続けに話す機会があって、他人事なのですが衝撃的でずいぶん考えさせられました。老婆心ながら。
残りの人生で今日が一番若い日ということ
「税理士って凄いですね!」、「超難関資格じゃないですか!」と何度となく言われてきました。
そういう時は決まって「高校時代に数学で赤点取っていましたよ」と言います。
で、「直前期は東大受験生並みに勉強していましたよ」と言うと驚かれます(笑)
何を言いたいのかというと、休みの日に家でゴロゴロしてテレビを見てなどしていなかった。ということです。
映画やアニメ、バラエティやスポーツ番組も好きですが、録画しても「いつでも見られるから」と安心してしまうのか、いつまで経っても見ません。そのままハードディスクが壊れてしまったことも…。
僕は「明日できることは今日やらない」という考えなので、休日は家でテレビを見て過ごすというような、自分だけで完結することは後回しにしています。
20〜30代という人生で一番元気がある時を税理士資格という制約の中で過ごしてしまったせいで、残りの人生を逆算して考えるという思考が身に付いたためです。
四十路になり年々月日の経過が早く感じられるようになりました。税理士を志した時から今日までの時間をもう一回過ごしたら還暦です…。若者には敵わない部分が増えてきたので焦ります。
自分はどんどん老けていって、これからどんどん若手が台頭してくる。とはいえまだ老兵ではないので、老いを感じ始めつつも頑張り続けなければなりません。残りの人生で今日が一番若い、つまり今日が一番体力あるわけですから。
趣味の内容で人格を規定するのはよくないけど…。
僕は「一度きりの人生、悔いなく生きたい」と思っています。もちろん、現代は理不尽を我慢しながらどうにかこうにか生き延びていかなければならない時代なので思い通りにならないことだらけですが。
大変有り難いことに日本は平和な国ですが、バブル崩壊以後経済的な成長は無く、富裕層ほど更に豊かになって、他はロクに年収が上がらないのに物価はどんどん高くなる。つまり生活が徐々に苦しくなってゆく。着実に衣食住が脅かされ始めている。そんな時代を生き延びるために然るべき武装しなければならない。
身の丈に合わない税理士という資格に挑戦したのも、そういった思いがあったからです。だから18年という長過ぎる年月を費やしても成し遂げられました。
今でこそ緩んでいますが、受験生だった20〜30代の頃は休みの日は朝9時に大原の自習室に行って、閉館の17時まで勉強していました。
直前期は有給休暇を全部使って、平日も朝9時から閉館の21時まで勉強し、帰宅後も2時間くらい勉強するという日々。
もちろん、時間と心に余裕があるときは友達と遊んだりもしていましたが、それは数える程度。テレビやゲームとは無縁の生活を送っていたものです。
当時、よく受験仲間と言っていたのが「一日24時間では足りない」ということ。
だから家でゴロゴロ…ということはありませんでした。
よく「職場と家の往復ばかりで…」という決まり文句をよく聞きますが、そう言う人ほど話を聞いてみると帰宅後や休みの日は家でテレビやYouTube見て終わる。と言う人が多いなぁと感じています。
休みの日くらいゆっくりしたい。ということかもしれません。
その気持ちは分かりますが、平日も仕事終われば後は自由時間だよね?と思うわけです。
僕は平日も仕事が終わったら大原に直行していました。なので帰宅するのは毎晩22時過ぎ。そこから理論暗記を頑張って間に合わせていたものです。
電車に乗っている時間や昼休みなど、隙間時間を見つけては理論暗記をていたものです。
自分が無為に過ごしている時間を何かに全力本気で取り組んでいる人がいる。その差は圧倒的なものになります。
手前味噌ですが、そういった打ち込んだ時期があったからこそ、周りからすごいと言われる資格を得ることができたんだなと思います。
外に出て、人と会う。それで人生は変わる。
僕は平日ですら仕事場に一日中こもりっきりで…というのが無理です。
お客様のお店に食事に行ったり、気になった店に行ってみたり、何かを開拓したり…とにかく人に会うべく何かしています。
もちろん、テレビや読書で情報を得ることもしますが、一日中パジャマのままで外にも出ず…ということはありません。
カフェでコーヒーを一杯飲みに行くだけでも出会いがあります。最初は一見さんでも通えば常連客。そうなるといろいろ良くしてもらえるものです。
実際にそこからお客様となって頂けたということもありますし、信頼できる友となってくれた人もいますし、新たな道を示してくれた人もいます。
僕は「ひとり税理士」などと言っているだけあって超絶人見知り野郎です。だから友達もほとんどいません。恥ずかしながら、ひとりでご飯を食べにも行けません…。
それでも、そんな自分が嫌だから変えたい。かなり勇気を振り絞って、何度か通り過ぎて…そんな恥ずかしいことを繰り返して「えいや!」とドア開けて入店します。この時は誰にも見られたくありません(笑)
一度入ってしまえば後はどうとでもなるので、気に入れば足繁く通います。そのため誰にも人見知りだと信じてもらえません。
ともあれ、そういったことをしているから広がるご縁が多々あります。自分以外の赤の他人の人生というストーリーの登場人物(エキストラではなくスタッフロールに載るような)になれるというのは良いもので、今や会いに行きたい人が多くて体がひとつでは足りないほど。しょっちゅう県外に出ているのはそういうことです。
もし僕も「休みの日くらいゆっくりしたい」と一日中NetflixやらYouTubeやらを見て過ごしていたら…日々頑張っている経営者の方々との出会いはありませんし、そもそも「人と会う」ということ自体が億劫になっていたことでしょう。
おわりに
僕のような取るに足らない人間…税理士としても僕より有能な税理士は数多いるし、見てくれもイマイチ…そんな人間は残念ながら待っていても取り残されて老いていくだけです。
人という生き物は面白いもので、人間以外のモノはセール品をこよなく愛する割に、対人間についてはブランド品レベルを望む傾向が強いもの。
僕のようにほぼ売れ残った見切り品のような人間はとにかく手に取ってもらえるよう売り込み続けるしかありません。
ただそこに居る(置かれている)だけでは素通りされて終わるだけです。
と、どこまでも個人的な意見ですが、そういった危機感を内に秘めた好奇心で、日々フラフラ出歩いている次第です。