専門用語は少なめのマイワーク
専門的な仕事をしていると出てしまいがちな専門用語。
税理士という立場上、税法のみならず経済や経営の本も読みますが、その中で度々目にする「スキーム」とか「イニシアチブ」とか…嫌いな表現です。これらはビジネス用語だとネットに書かれていますが、まぁその人が使いたいだけなのでしょう。
このテの言葉を用いる人は大概連発してるのですが、やかましいというか、文才無いなと。読む気が失せて頭に入ってきません(人のことを言えたものではありませんが)。
人と話すとき、人に何かを伝えるときは「伝えたい言葉」よりも「伝わる言葉」を重視しています。
日本語という言語は恐ろしいもので、一文字変わるだけでがらりと意味が変わってしまうことがあります。
例えば、友達が異性と一緒に歩いている光景を想像してみてください。それを見たあなたは次のような言葉をかけます。
①やぁ、今日もAさんと一緒なんだね。
友達とAさんは仲睦まじい様子が伺えます。では次に、
②やぁ、今日はAさんと一緒なんだね。
え?じゃあ昨日は誰と一緒だったの⁉︎という疑念がAさんの中に湧いてくるでしょう。
たった一文字「も」が「は」に変わっただけで伝わり方が変わってしまいます。これが日本語です。
発する言葉はきちんと相手に伝わらなければ、それが原因で面倒なことになる場合もあるでしょう。
人とのコミュニケーションで誤解を与えたら致命的です。
こういう心掛けを日頃から気にしているからか、立て続けに「分かりやすい説明をありがとう」と言ってもらえました。
前職では「専門用語を使え」と教え込まれましたが、それは違うだろと。
専門用語を使うことでさも専門家っぽさを醸し出せるのかも知れませんが、度々「で、どういうこと?」とか「先生の言ってることが意味不明」などと言われたものです。
専門家としてお客様に有益な情報を提供するためにも言葉を噛み砕く練習を日頃からやっておきたいものです。そのためにもしっかりと理解をしておく。自身がきちんと理解していなければ噛み砕くこともままなりませんので。