独立後の顧客獲得をどうしたもんか

独立したら全て自分のせい

独立したら当然ですがすべてが自己責任です。

お客さんも自ら獲得していかなければなりません。儲けるも儲けないもの自分次第です。

全国14万人いる税理士の中で自分を選んでも、うためにはどうしたら良いか?独立してみて、はじめてお客さんの気持ちが分かるようになりました。

雇われ時代の頃は数字だけをみて「売上落ちてますね。次がんばりましょう!」などと言ってたものですが、自分自身も経営者になってみていかに自分が発していた言葉が軽かったかを痛感しています。

お客さんを獲得しても給料が上がるでもなく、単に担当が増えるだけ。負担は増すのに給料は上がらないものだから、むしろ不満が増えたものです。いかに他人目線だったかと今は思います。

お客さんはすぐに増えるわけではない

いざ独立してみて、お客さんを増やそうと思ってもそう簡単に増えるものではありません。

座っていても電話なんか鳴りませんし、メールも広告メールばかり。

ありがたいことに僕の場合は前職で担当していたお客様がそのまま僕に任せてくださり、ひとり税理士ということもあってあえて独立を機に関与先を整理したりもしたものですが、同業者の中にはポンポンお客さんを増やしていって凄いなぁと思わされたりもします。

従業員の給料を払うため、自身の野望のため、拡大路線にせざるを得ない事務所もあるかと思います。会うたびに新規顧客の話になる仲間もいます。中には「若い女性の税理士ってのは確かに武器ですね」と言う同業者仲間も。

たしかに僕も税理士なり医者なりカフェなり、何かお金を払うなら若いお姉さんの方が良いです。たしかに。

独立間も無い頃は不安ばかり先行して「増やさなきゃ、増やさなきゃ」と眠れない時もありました。ミツモアなどの顧客紹介に登録したことも(結局使っていませんが)。

他にも敏腕営業マンの著書などを読み漁ったりして営業トークの研究だとかもしたものです。

今となっては何もやっていません。

顧客紹介サービスは使わない

幸い、食べていけてるのもありますが、ミツモアなどは当然、しばらくの間紹介料を取られます。

さらにアプリ内で設定する顧問料の相場が安いのもあって使っていません。

そういう所で税理士を探す人というのが「安さ第一主義」であるケースが多く、ウチの料金表とはかけ離れているなと。

人を雇っていれば薄利多売もアリでしょうが、ひとりではそうもいきません。

「クラウドで楽できるんだから安くすれば良いじゃん」と言われましたが、手入力をSTREAMDに変えるのは経費削減ではなくて時間を得るための投資です。

なのに手間が減ったら顧問料も安くというのは違うかなと。

手間抜きをして時間を確保して日々を充実させる。平日も遊べる時間を作る。独立の特権です。

自由に生きるために選んだ独立という道

お客さんをいっぱい抱えて忙しくしているとデキる、かっこいい、ヤリ手、そんな印象を持ちますが、僕は仕事とプライベートのどちらも充実させたいなぁと贅沢なことを考えています。

試験勉強と仕事で過ぎ去った若かりし頃を取り戻したいのもありますが、一度きりの人生も後半戦なので残りは好きなことしていきたいなと。

とはいえ、独立当初はバリバリ働くことを考えていたものです。

雇われ時代と顧客の数は変わらず、雑用などでむしろ忙しくなったはずなのに時間が余る。「社会人としてダメなんじゃないか…」と謎の不安に襲われたこともありました。

それゆえにお客さんを増やさなければと思ったことも。

ただ、その余った時間を、税理士試験のためにどこかに置き去りにしてきた趣味や遊びに充ててみたら楽しいこと楽しいこと。

今は平日でも仕事だけで終わることが無いように時間配分をしています。

喫茶店に行ったり動かなくなったバイクを直したり研修に充てたり、仕事をしない時間もそれなりに取っています。

雇われ時代と同じ仕事をしているのに心持ちは全然違う。独立の特権を噛み締める毎日です。

せっかく独立して縛られない毎日を送れる資格を手にしたのだから、独立ないしは発言権を握れる所でやっていくのが良いのではないかなぁと。より良い人生のために旗揚げをお薦めします。