師匠は選べ!

会計事務所に勤めた経験がある人なら分かると思いますが、トップの税理士によって三者三様。同じ業界、同じ税法にも関わらず全くやり方が違います。

そのため、「前の事務所ではこうでした」は禁句です。言った途端、嫌な顔をされます。

どんなに効率の良い方法を提案してもトップのやり方と合わなければ旧態依然とした形態で我慢せざるを得ません。

また、会計事務所の世界は絶対的なピラミッド社会です。高齢の税理士の場合は顕著です(もちろん、中には人情味ある方もいると思いますが)。

さらにこの業界の悪しき風潮だと思うのですが、専門知識を求められる仕事にも関わらず丁稚のような安月給だったり、研修制度が無かったりします。

僕がいる事務所は研修は自腹。昇給、賞与、退職金、社保、有給がありません。

かつて二度ほど辞表を出しましたが、お客さんからの引き留めや、その時はトップが「後を継いでほしい」「合格科目増えたら給与増やしてやる」などと言われ残留しました。

全部ウソでしたけど。

この事務所は来年の3月決算の申告をもって廃業するのですが、引き継ぐなら金を払えと言われてます。

今でいう「ブラック」な環境でも我慢し続けたのは後を継ぐからだったのですが、金銭を要求され、それを断ったら他所の税理士にお客さんを売っていました。

盛っているように感じるかもしれませんが、ありのままの事実です。

税理士が顔を出さない、アドバイスしてくれない、なのに突然説明もなく値上げする。

汚れ役はすべて部下にやらせ、自分のミスも「ウチの若いのが間違えちゃってね」と言う始末。

これも事実です。

君、君たらざれば、臣、臣たらず

僕は税理士業とは先生業ではなくサービス業だと思っています。

毎月顧問料を頂くのだから、せめて決算の時くらいは税理士が訪問するべきなのです。

人を雇うのであれば、気持ちよく仕事ができる環境を作る事がひいては良い仕事に繋がるのではないでしょうか。

それができない人間に人の上に立つ資格は無い。

そう思います。

仮にこのような人間を上司に持ってしまったら成長は見込めません。それどころか毎日嫌々出勤することになって、この仕事に嫌気がさして税理士になることを諦めてしまってはこれまでの労力や時間とお金がムダになってしまいます。

会計事務所の業界はこういう負の印象が強いのか、募集してもなかなか人が来ないと聞きます。離職率も高いそうです。

やりたい仕事ができない事務所、ブラックな事務所だと思ったら、出場機会を求めてではないですが、他所への移籍を強くおすすめします。

こういう雰囲気の事務所にするような人間ですから、どこまでも失望させてくれますので。

嫌なら辞める。それでも良いと思います。

あなたのスキルや情熱をちゃんと見てくれる所があるはずです。

おかげで僕は、雇われないし雇わない「ひとり税理士」として生きる決心がつきました。

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